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トンデモ話は奥で繋がる(156) 24.4.29

トンデモ話は奥で繋がる 「第156夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪キリスト衝動 ⑩≫
 
 ★ ジコチューといふもの

 第3の誘惑の講釈に入る前に、前夜で述べた第2の誘惑につられて、
十分な準備無しにエーテル体と肉体へ沈潜した場合、どんな障害が現
れるのかについてのシュタイナーの説明を見ておきましょう。

 この部分について、小生は、現代のスピリチュアリストについても、
多分にこうした障害を抱えたまま、それに気付かずにスピリチュアル
・リーダーとして振舞っている
例も多いのではと思っています。

 「 準備をする事無く、自分の内面に沈潜してゆくと、…
   まず人間の中にあらゆる種類の利己主義が目覚めて、

  《 自分の中の全ての力、全ての情熱、情動は、
    自分のためにあり霊界などとは関係が無い
    だから、自分の利己的な内的要求に従って行動し、
    
生きがいが実感できればよい 
  
  と思ってしまいます。内面へ沈潜する時には、最高度
  に自己中心的になる危険
があるのです。

   今日でも、霊的能力を開発して自分の内面に沈潜し
  ようとする人は、繰り返して幻想に襲われます。

   そしてその結果、利己主義の中に陥ってしまうので
  すが、当人はそれが利己主義であるとは思っていない
  のです。それが利己主義だなんて、とんでもない、と
  思っています。」

 (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーコレクション5(イエスを語る)』
 pp181-182 《筑摩書房(高橋巌訳)》より抜粋転載)


 この出だしの《利己主義》の独白の部分は、巷で流行のスピリチュ
アル・セッションによくある『自己の思うままに行動しなさい』
という
呼びかけと同じ響きがあります。

 しかし、この『思うまま』というのが曲者です。我々はそれぞれ課題
を持って現世に転生して来ました。その多くは、第139夜でお話しし
たように、前世で持ち越してきた障害を乗り越えることでした。

 我々はこの障害―前世で尻込みをして来た性癖―に対して、そ
れを克服したいと思う心の『思うまま』に行動するべきなのです。
決して『思うまま』に回避しろと言っているのではありません。

 また、138夜でお話ししたように、我々の現世での行動は、霊界か
ら眺めると、全て動物霊達に何かしらの苦しみを与えて成り立って
いたということをまざまざと思い知るのです。

 それ故、第142夜でお話ししたとおり、《喜びや楽しみや満足の
感情を、お前自身のために受け取ること
=利己主義的に振舞うこ
と=は許されない》のでした。

 考えてみれば、この地球上の生命界においては、人間という生物
に生まれたということだけで、既に自己中心的な地位を占めている
と言えます。

 例えば《蟻が生命界のトップとなった世界》を考えて見てください。
我々は《蟻》の許可なしに道路や家を建てることなどできなくなり
ますし、土の上すら自由に歩けなくなります。

 現に、インドのジャイナ教徒等は、厳密な不殺生の戒律を持ち、蟻
等の小動物を極力殺してしまわないよう、それに近い生活をしていま
す。 

 実際、ここまでの《非ジコチュー》を求められたなら、小生は勿論、
大多数の人間はギブアップしてしまうでしょう。でもご安心ください?
これはあくまで他の誘惑をクリアした人間に限られるのですから…。

 逆に、通常のレベルで現世に暮らしている人間は、この境地に入り
込む以前に『思うままにならない』現状
に囲まれてしまいますので、
、幸いなことに?その危険とは無縁でいられるのです。

 つまり、ある程度の修行を積んで、そこそこに悟りを得たと思い込
んでいる人間こそ、最も《ジコチュー》に晒される危険
を背負って
いるということです。

 ★ 高次の世界への壁

 それでは、シュタイナーの話を先に進めましょう

 「 高次の世界への道は、私達の時代においてさえ、
  己克服を必要とする道
なのです。
  
   高次の世界への道を辿ろうとするにも関わらず、自
  己克服を望まず、そもそも何がその道に導いてくれて
  いるのかを知ろうともしない人
は、現代でもよく見ら
  れます。

   人間本性の陰の部分を認めたがらず、さまざまな
  己主義の現れを無視して、高次の世界へ参入しようと
  する
のです。

   最も大きな、最も手に負えない利己主義は、当然生
  じる事柄に満足しないことです。そういう人は、自分
  の利己主義の暴力を抑えようとしません。

   誰でも利己主義に陥る、と何百回繰り返し説明して
  も、そのことを真剣に受け止めようとしません。

   そういう人は、自分についてひどい幻想、錯覚に陥
  っている
のです。更に付け加えるなら、現代人は、そ
  の上、あまりにも安易に流れています。

   日常生活では許される安易さを、高次の世界への道
  の途中でも失いたくない
と思っているのです。
 
   しかし、いつもの生活の中では好ましいこの安易さ
  も、霊界への途上では、決してあってはならないもの
  なのです。」

 (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーコレクション5(イエスを語る)』
 p182 《筑摩書房(高橋巌訳)》より抜粋転載)


 なんとシュタイナーは、第一次大戦よりも前の時代(1910年)に、
に『高次への道』≒『アセンションへの道』への心構え
を説いていた
のです!

 それは決して『自力のみ』で成し遂げられるものでは無く、『その
道に導いてくれる存在』
があり、自己優先の心を完全に克服してい
なければならない、とシュタイナーは戒めています。

 さらに、高次への道については、決して「安易に」達せられるもので
はない
としています。つまり《利己主義を脱したつもり》になっただけ
では、
第3の誘惑は克服できないのです。

 ★ ジコチューで無い自我感情

 ただしそれは、動物のように、全く自我感情を持たないこととは違う
のです。つまり『自我』を持っていながら、かつ《自己のためにするの
ではない》という意識
を持たねばなりません。

 第149夜でお話ししたように、古代の秘儀参入においては、一種の
睡眠状態のような、自我を抑制した状態でエーテル体と肉体の内面に
降りてゆく体験をしました。

 しかし、ここでキリストが示そうとしたのは、自我を保ったまま、自分
の内面に沈潜してゆく体験であるとして、シュタイナーは次のように述べ
ています。

 「 動物が人間のように自分の内面を見たとしたら、そ
  こに個別な自我では無く、集合的自我、《類》の自我
  を見出したでしょうし、自分を群れ全体に属している
  と感じたでしょう。
  (…中略…)

   人を外界から切り離そうとする利己主義は、常に
  我感情
と結びついています。利己主義によって情熱
  や情緒を一定の強さまで持っていなかったら、自我
  感情は抑圧されたままだったでしょう。

   ですから、古代の秘儀において、霊界へ参入する
  時には、夢意識の中の自我感情ほどにまで曖昧に
  なるのでは無いにしても、自我感情を大幅に抑制す
  る必要
があったのです。

   けれども、時代が経つに連れて、目覚めてから眠
  るまでの覚醒意識が担っている自我を、十分に保っ
  たまま、霊界に参入
しようと努めなければならなくな
  りました。
 (…中略…)

   人類意識の進化のためには、ゆっくりではあって
  も、高次の世界に参入する人の自我感情を、高度に
  保ち続けることが必要
となったのです。
 (…中略…)

   日常のごく身近な場合でも、睡眠時、霊界にいる時
  は、自我感情が働いていません

   現代人の場合にも、キリストが地上で働いていた当
  時の人の場合にも、同様です。

   現在の地球紀の人間の場合、自我が別の世界に目
  覚めることは、通常の状態ではありえません


   ところが、キリストの霊界参入では、自我が外界に
  おいて目覚めているように、高次の世界においても目
  覚め続けるべき
なのです。」

 (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーコレクション5(イエスを語る)』
 pp183-185 《筑摩書房(高橋巌訳)》より抜粋転載)

    
 まさにこの初めての体験こそ、キリストが、人類意識の進化の究極
の目標
として、我々と同じ人間の肉体をまとった状態で、示そうとした
ことなのだと、シュタイナーは述べているのです。

 ★ 第3の誘惑

 一般に第3の誘惑とは、悪魔がイエスを非常に高い山に連れて行き、
この世の全ての国々とその栄華を見せ、『もしあなたが、ひれ伏して
私を拝むなら、この全てをあげよう』と言ったことを指しています。

 つまり、悪魔と契約すればこの世の富・権力・栄華が手に入り、
の世の王
になれますよ…という、巷でよく聞くキャッチセールスまがい
の取引をしてきたわけです。

 シュタイナーはこれを、前の二つの誘惑を超えた後の、エーテル体と
肉体へ沈潜行時の誘惑
としているわけですが、それでは、前述のポイ
ントをおさえた上で、読んでみてください。

 「 次に肉体の下降に際しての第3の誘惑が現れます。

   それは秘儀参入に際して、エーテル体と肉体への沈
  潜の段階に達したなら誰でも受けなければならない誘
  惑なのですが、

   その時、いわば自分を内から見るのです
   しかし、初めは、自分自身の幻想世界が現れます

   肉体の莢を突き抜けて、霊的な存在達にまで高まる
  ので無ければ、内的な真実をまだ見ていないのです。

   霊的な存在達自身は、もはや肉体の中にはおらず、
  ただ肉体に働きかけているだけです。

   私達が自我性から離れていなかったら、誘惑者であ
  るルツィフェル、ディアボロスは、私達に自己幻想を抱
  かせ続けるでしょう。

   そして私達自身のマーヤー(幻影)の産物に過ぎな
  いものを全て与えると約束するでしょう。

   この自我性の霊が私達を解放してくれない限り、私
  達は錯覚と虚偽の世界を、世界の全てだと思い続け
  ます。この霊は、私達にこの世界を約束します。

   しかし、それを真実の世界だと思ってはなりません
  初めに私達はこの世界に来たのですが、そこから再
  び出ていかなければ
、私達はマーヤーの中に留まり
  続けるのです。」

 (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーコレクション5(イエスを語る)』
 pp202-203 《筑摩書房(高橋巌訳)》より抜粋転載)
 

 ちなみに、自分を《内から見る》と言うのは、第134夜でお話しした
通り、死後において、今まで自分が属していた世界が、実は自分が心
の中で描いていた幻想の姿
であると自覚して、自ら眺めることを意
味していると思われます。

 つまり、まさに死後の霊界の世界を、生きた肉体のまま体験する
という秘儀を達成することを意味します。しかし、それを体験する前の
段階では、まず、自我に縛られた自分自身の幻想世界が現れてくる
のです。

 この体験は、死後の世界でよく言われる《自縛霊》の彷徨いのような
状態
でしょう。現世で自我の欲していたものが、その欲するままに、
限なく現れてくる
のだと思います。

 そして、ここで自我感情から離れられなければ、そのまま自らの幻想
の世界に囚われたまま
となるのです。

 以上が、福音書に述べられた《荒野の試練》の真の内容であると、シ
ュタイナーは言います。

 つまり、これらの3つの試練を乗り越えることで、キリストは、我々が死
後の霊界で体験することを、人間の肉体を持ったまま、我々に先駆
けて体験し、克服して見せた
ということなのです。

 それでは、キリストのこの行為が、我々に何をもたらすことになる
のかを、次回第157夜以降でお話しします。

( 追伸 )

 中曽根君、君が《自我感情》から抜け出るのは
相当な困難がありそうだね。


目次のペーシへはこちらから

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Secret

プロフィール

工芸美術をやっています。2017年からスペイン語の試験を受けています。が、ドンキホーテはいまだに完読できていません。握力は小学生よりない力なし。ひっそりとこのシャバの片隅でモーニングを食べている凡人です。

るんるうん

Author:るんるうん
またの名はクマネルです。ふしぎなことが好きです。着物も好きです。

たまに、魚を捌きます。猫におしっこをかけられたこともありますし、珍しい体験もあります。

たまに-クッテネル-が記事を書きます。そちらもよろしく。

いつのまにか歳をとりました。

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