トンデモ話は奥で繋がる(144) 24.2.5

トンデモ話は奥で繋がる 「第144夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪輪廻転生 ⑭≫
 
 ★ 成長の限界点

 前夜までにお話ししたように、我々が再び転生への道を選択する理由のひ
とつには、現世で他の人達に与えてしまった負荷について、清算せずにはお
られない衝動がありました。

 しかし、シュタイナーによれば、転生への道を選択する理由には、もう一つ
の側面
があります。そしてそれは、主として前世で得がたい修練を積んだ魂
に起こることのように思われます。

 このような魂が死の門をくぐった場合には、霊界で高次の霊的存在から、
我々が理想とし、目指すべき姿を教えられることで、その成長のレベルは、
最高潮
に達しています。

 しかし、我々が前世の間で学んだことには限りがあります。従って我々が
そこから受け取れる叡智にもまた限界があるのです。その時、我々の中に
次のような思いが起こります。

 「 神々の力がお前に働きかけた。それはお前の魂の内的な力
      となって、今お前の中に生きて働いている。

   しかしお前は、この力を持ってしては、もはや先へ進めない
  所まで達した。

   何故なら、さらに前進しようと思うなら、お前は今までよりも
  はるかに完全
でなければならないからだ。」

 (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーの死者の書』p112 
  《ちくま文芸文庫(高橋巌訳)》より抜粋転載)


 この内なる声の導くままに、転生の過程へと進んでゆけば、我々は又次の
成長に向けての経験を積むことができます。しかし、ここに誘惑の罠を仕掛
ける存在があると、シュタイナーは言います。

 ★ その囁きは神か悪魔か

 その存在こそ、スピリチュアリズムの中でも、功罪様々に取り上げられる存
在であるルシファーです。彼は、今回獲得できる最高点にまで高められた我
々の力について、こう囁くのです。

 《 そうだ。お前は今なら神々の後についていける。お前は神々
  が与えてくれた力と一つになれる。お前は霊界の中へもっと
  もっと深く参入していけるのだ。》

 《 この機会を失うな。お前は今なら霊界に留まり続けることが
  できる。お前は十分進化を遂げてきた。その成果の全てを、
  今なら霊の力に移し変えることができる。》 

      (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーの死者の書』p112・113 
  《ちくま文芸文庫(高橋巌訳)》より抜粋転載)
 

 どうでしょう。現世で辛酸を舐め、その成果を受け取った魂に対して、或
いは昨今はやりの《アセンション》を夢見ている多くの魂にとっても、最強
の誘惑
ではないでしょうか。

 そして、このルシファーの言葉も、全くのデタラメではなく、ある意味では
真実
なのです。転生か霊界にとどまるか―この究極の2者択一の意味を、
シュタイナーはこう語ります。

 「 自分が全く霊的な存在になれるという展望が、私達の前に拡
  がっているのです。

   しかし、私達がそうなるのは、私達が偉大な人間理想へ向か
  う道を踏み外した時
なのです。つまり、私達が全ての《不完全
  なもの》を担ったまま
、霊界への道を進む時なのです。

   確かにその《不完全なもの》は、そこで《完全なもの》に変
  化
していくでしょう。実際、そうなっていくでしょう

   私達は神的な力を内に取り込んでいますので、不完全なが
  ら霊界に参入し、不完全ながら霊的存在になれるでしょう。

   しかし、その時には、これまでの道の上でまだ育成できなか
  った素質、偉大な人間理想へ向かう素質を断念しなければな
  らないでしょう。

   私達は地上に受肉しようとする度ごとに、霊界に留まり、霊
  となり、既にあるものだけで神と化してしまおうという誘惑
  やって来ます。」  

     (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーの死者の書』pp112-113 
  《ちくま文芸文庫(高橋巌訳)》より抜粋転載)
 
   
 つまり、ルシファーの《輪廻転生の道から逃れて霊的な存在になれる》
という言葉に嘘はないのです。そして、日頃《輪廻からの解脱》のみが唯一
の目的のように思っている人達にとっては《神の声》に聞こえます。

 しかし、その道を選んでしまうと、もはやそれ以上の進化はありません。
無論、それで十分だと思う人もあるでしょう。ルシファーは、その人達にと
っては《真実を教えてくれる存在》です。

 ただし、ひとつ覚悟しなければならないのは、前世までに他の人達に与え
てしまった負荷を清算する機会は、それで失われることになります。そして
負荷を与えてしまった物を見る度、その過ちにさいなまれるのです。

 また、全く負荷を清算しきった場合でも、その成果として受け取った力を、
地上界で役立てることも出来なくなります

 しかし、小生の私見的には、何よりも《耐え難い》と思われるのは、我々は
《唯一存在》の分身のひとつに過ぎなく、本当は全く孤独な存在であること
を、永遠に感じなければならない
ことではないか思います。

 そして、万一全ての《分身》達が、《輪廻からの解脱》を選んでしまえば、
《唯一存在》は、もはや孤独感に打ち勝つ方法を無くしてしまうことになる
のではないかと思うのです。

 ★ 肉体の究極的な役割

 実際、シュタイナーは、この段階で、我々が全く一人でルシファーの誘惑
に立ち向かうとしたら、それに屈してしまうだろうと語っています。そして、
それに打ち勝つためのものこそ《肉体》であると言うのです。

 「 現在の人類の進化段階では、この時のルツィフェルの誘惑 
  に耐える事は―もしルツィフェルの敵である霊達が人間を助
  けてくれなければ―出来なかったでしょう。

   『神々の宗教』を通して人間を理想に導く神々と、ルツィフ
  ェル
との間で、人間の魂をめぐる戦いが今生じるのです。

   そしてこの戦いの結果、将来地上で生活する人間の原像
  が時間界から空間界へ投げ入れられ、空間界に吸い込まれ
  ます


   それは、人間が空間界へ移って、空間界との親和性を獲得
  する瞬間であり、両親による磁力的な吸引力が生じる瞬間な
  のです。

   その時には、霊界に留まろうとする誘惑の力が全て、人間
  の周りから覆い隠されます。そしてその《覆い》《身体》なの
  です。

   人間は、体内に組み込まれましたので、ルツィフェルが人間
  の眼前に示そうとしたもの
を、見ずにすませられたのです。

   この体的な《覆い》に包まれた人間が、身体器官による感覚
  と悟性の働きだけで世界を見る時には、誘惑者に誘われて
  界の中に留まろうと願ったことを知らず
にいられます。

   そして霊的世界を専ら外側から、感覚と、頭の働きである
  性との示すままに見る
のです。そして人間の指導霊たちが、
  人間の進化の責任を負うのです。」 

    (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーの死者の書』p113 
  《ちくま文芸文庫(高橋巌訳)》より抜粋転載)


 つまり、我々の《進化を遂げる神々》は、我々からルシファーの誘惑を
遮断
するため、肉体を纏わせて霊界から引き離し、霊界を我々の眼前か
ら覆い隠す
のです。

 このために我々は、地上界にいる間は(シュタイナーの言葉を借りれば、)
《ちょうどよいと思える程度》にしか霊界を知ることができないのです。

 逆に、もし遮断されぬままに地上界に降り立てば、我々は一歩進むごと
に、ルシファーの誘惑にさらされ、いつも不完全な魂のまま霊界に参入しよ
ういう衝動
に駆り立てられてしまうとシュタイナーは言っています。

 ★ 常に百%信ずることなかれ 

 さて昨今、一部のリーディングマスター達が、アセンションによる意識の変
により、一部、或いは全ての人類が、通常の輪廻転生から抜けられる
いう説を唱えています。

 しかし、シュタイナーが説く輪廻転生によれば、我々はちょっとやそっとで、
そのサイクルから離脱できるほどの魂の進化は得られないということにな
ります。

 小生は、十中八九、シュタイナーの説が正しいような気がします。

 が、しかしです。人智学協会や、彼の信奉者の方には怒られるかもしれま
せんが、百%足を突っ込むのではなく、足首ひとつは外に出すべきでは
ないかとも思っています。

 当初の第十夜でお話ししたように、小生は、これこそ「絶対の真理」だと悟
ることは、我々には永遠に出来ないのではないかと思っています。そしてそ
れは、シュタイナーにとっても同じかも知れないのです。

 万一、シュタイナー自身が《進化を遂げる神々》に騙されているとすれば、
ルシファーこそ真実を語る神であり、我々は早々に輪廻転生から離脱した
方がよいということだってあり得るのです。

 その時、我々は《この人が言った事だから信ずる》という態度で臨むので
はなく、最終的な判断は、我々自身が行うべきなのです。そのためにも、
輪廻転生に関する、あらゆる可能性を知っておく必要があると、小生は考え
ています。

 ですから、逆も又然りです。現段階ではシュタイナーの言うことが全く理
解できない
という読者の方も、《こういう見方がある》ということだけは、悟性
の中に留めておいて損はないと思います。

 さて、次回第145夜は、転生後の人生についてお話しする予定です。

( 追伸 )

 中曽根君、君の肉体は『普通の人間の良心』まで
シャットアウトできる特別仕立てのようだね。

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