トンデモ話は奥で繋がる(142) 24.1.21

トンデモ話は奥で繋がる 「第142夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪輪廻転生 ⑫≫
 
 ★ 喜びは自分のものならず

 さて、今回は再受肉へのソフトウェアの部分、つまり転生後の我々の生き
方を創造する作用になります。まずは、その導入の部分から見てみましょう。

 「 霊界の人間は、この真夜中まで到ると、その内的体験が最も
  集中するようになります。…そして私達は、特別な種類の外界
  
を観ることができるようになるのです。

   …それは、これまでに繰り返されてきた輪廻転生の中で得て
  来た《地上界の体験》《霊界の体験》とから成り立っています
  が、私達はそれを今、ひとつの外界として展望するのです。

   その外界は私達に、宇宙存在から得たものを思い出させ、
  宇宙存在に何を負っているのか悟らせます。
  …過ぎ去った諸体験をそのような仕方で回顧する時、2つの方
  向が二者択一
を迫って私達の前に現れて来ます。

   これまで体験してきた喜びや楽しみの全てが、どのようにし
  て霊的な価値となり、どのように私達を変えたか、回顧できる
  ようになった時にです。

   …実際、過去における満足や喜びの体験は、今でも自分の
  中に生きています。私達はそれを回顧する度に、それを直接
  体験し直して、それを魂の力にしているのです。」

  (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーの死者の書』pp195-196  
  《ちくま文芸文庫(高橋巌訳)》より抜粋転載)


 我々は、外界を観る力を失うかわりに、地上界と霊界での体験を《外界とす
る体験》
をするとシュタイナーは言います。妙な言い回しですが、今まで主観
的に感じてきたことの、客観的な意味を知るということのようです。

 最後の《過去の体験を回顧する時、それが魂の力となる》というのも『あ
の日の感動を糧として生きる』
などの言葉のように、この辺りまでは現世の
私達でも感じることのように思います。

 ★ 喜びと満足の受け取り方

 しかし問題は、この《喜びや満足》の受け取り方です。シュタイナーによれ
ば、過去を回顧する魂の力が、私達の前に2つの選択肢を示すのだと言いま
す。それは次のようなものです。

 「 Ⅰ 私は体験したことに、喜びと満足を感じている。
     私はこの喜びを、魂で受けとめる
     過去にこのような喜びが持てたことは嬉しいことだ。」

 「 Ⅱ 喜びや楽しみや満足の感情を、お前自身のために
     受け取ることは許されない
     喜びは宇宙に対する、宇宙の霊的力に対する、
     感謝の感情とならなくてはならない 」

  (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーの死者の書』p197  
  《ちくま文芸文庫(高橋巌訳)》より抜粋転載)


 こうして2つ並べると、正しい選択肢は《Ⅱ》であろうと予測はつきますが、
《Ⅰ》の《喜びを、魂で受けとめる》ということも、あながち悪いことのよう
にも思えません。

 また《Ⅱ》についても、各種の『スピリチュアリズム的生き方読本』にも
よく見かけるような、《日々の喜びに感謝しましょう》というような軽いもの
ではなく、シュタイナーは強い調子でこう語ります。

 「 もし私達が過去に体験してきた喜びや満足から、このような
  気分だけを取り出す
とするならば、私達は自分の内部に、次
  第に私達自身を霊的に退化させ、窒息させるような力を生み
  出すでしょう。
 
   このことは、霊界において学ばねばならない、最も重要な事
  項に属します。
  (…中略…)
  
   物質界で体を使ってしか満足させられない喜びや楽しみは、
  死から新しい誕生に到るまでの、前述した時点においても、
  眼前に存在しており、
   その中で窒息させられないためには、それを変化ざせなけ
  ればならない
のですが、
   しかし、それを価値あるものに転化するには、私達が転生
  を重ね、繰り返し霊界の中に生きることが必要なのです。」

  (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーの死者の書』pp197-198  
  《ちくま文芸文庫(高橋巌訳)》より抜粋転載)


 つまり、現世で喜びや満足を体験したことをただ感謝すればよいという
ではなく、確実にそれを価値あるものに転化させるために、何度も転生しな
ければ、霊的には退化していってしまうというのです。

 ★ 第2の選択肢

 何故、喜びや満足が我々を霊的に退化させてしまうのでしょうか。そもそも
我々は現世で喜びや満足を得てはいけないのでしょうか。それに対して
彼は、その原因が今の世の性質そのものにあることを示唆します。

 「  《現代》という、人類史の一時期における私達の喜び、楽
  しみは、物質界を生きる私達の霊魂を堕落させてしまいかね
  ません。

   この時代の喜びと満足は、動物的とは言わないまでも、
  人間的な性格を持つ傾向
にあるからです。

   そのような喜びを体験した私達が、死後、霊界へ参入しま
  すと、そこで初めて出会う霊界の存在者達に、私達は無限の
  苦しみを与える
のです。

   その苦しみは、その様子を見ただけで呆然自失の状態をも
  たらすほどのものです。私達の魂はその影響を受けて、来世
  のための条件を調和的に調えることができなくなってしまい
  ます。

   反対に、私達が地上で苦しみや悩みを体験する場合のこと
  を考察致しますと、物質界で得た苦しみや悩みは、霊界にお
  いては、意志の力となって私達の魂に働きかけているのがわ
  かります。

   そしてその力強さが《道徳的な力》に変化するのです。私達
  がその力を再び地上界に持ち込みますと、それは既に

   周囲のために価値あるものを創造することのできる能力

  と、そして
 
   自分の個性にふさわしくこの能力を生かそうとする
                              道徳的な力

  となっているのです。」

    (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーの死者の書』pp198-199  
  《ちくま文芸文庫(高橋巌訳)》より抜粋転載)


 『この時代の喜びと満足は動物的(に近い)』とシュタイナーは言います。
小生は初め、この意味がイマイチよくわかりませんでした。
 (ひょっとすると、今でもわかっていないのかも知れません。)

 これまでのシュタイナーの一連の説明からすれば、動物達の方が物質界
に 俗されておらず
、《自我》を持たずに、種全体のみならず人間のためにま
献身的に生きているはずだからです。

 また、動物達が現世で喜びや満足を感じているのかどうかはわかりま
せんが、少なくとも小生には、彼等の《集合的自我》のあるアストラル界では、
我々より高次の喜びや満足を感じているような気がします。

 残念ながら、小生は、この疑問について明快に解き明かしてくれている書
物やブログには出会ったことがありません。従って、以下の説明は自らの推
測の域を超えるものではありません。

( シュタイナーの言葉自体については、ブログで紹介されている方が
多数あるのですが、概して、文言の意味についての解説をされている
方は、それ程多くないのが現状です。)

 ★ 動物的で無いとは?

 さて、小生は若かりし頃《人間が動物に比べて優れている点は何か》
いうことを考えた事があります。
皆さん自身も、しばしその回答を考えてみてください。

 ……………………………………《考え中》………………………………














 当時小生が当時まず、思い浮かべたのは

 《① 言語を操ることができる
 《② 道具を使って物を創造することができる
 《③ 抽象的な思考をすることができる

 ぐらいでした。しかし次に、それらが全宇宙的なレベルで考えて、果たし
て本当に動物より優れているのかどうかを考えてみると、次々に欠点が見
えてきます。

 例えば言語についてみると、時と場所を超えて伝えるという点において
は確かに優れているかも知れませんが、実際の物や出来事がそのままの
形で伝えられているわけではありません


 物や出来事は《言語》に置き換えられた瞬間に、それは語られた人にと
っての物や出来事から、他の人の知っている判断基準による物や出来
事にすりかわって
しまいます。

 ということは、《言語》にしたために、かえって全く別の意味や印象を持っ
て伝えられることもあるわけです。その点動物は、教えられなくても本能や
直観力でわかるものが人間より多い点
で優れています。

 物を創る点はどうでしょうか。人類はその能力を発揮することによって、
衣食住の可能性を大きく拡大し、現在のような繁栄を築いてきたことは間
違いありません。

 しかし、一方で我々は動植物や地球環境に多大な負荷をかけて来まし
た。それどころか、現代の生産システムは、生きるために必要な量を超え
大量消費・大量廃棄をあおり、コンピューターウィルス等必要でないもの
まで創造
しています。これでは動物より優れているとは言えません。

 こうして最後に残るのが《抽象思考》です。中には何の役に立つのかわ
からないもの
もありますが、《思考》そのものが動植物や地球環境に害を与
えることはありません。(もっとも、霊界では違うようですが…) 

 そして《抽象思考》の中でも、特に優れているのが《芸術創作》であり、こ
れこそが、人間が動物に誇れるものであると、当時の小生は得意げに結論
づけたものです。
 ………………………………………………………………………………………

 しかしながら、その《芸術創作》でさえ、いざそれを表現しようとする時
は、我々は動植物・地球環境に対して、何かしらの犠牲や負荷を強い
ていることに気がつくべきだとシュタイナーは言うのです。

 例えば、至高の名曲を奏でるバイオリンも、その弓には馬の尻尾の毛
必要ですし、胴には数百年生きてきた樹木の体が使われます。
 感動の名作本にも、木々の体であったが必要です。電子媒体にしたと
しても、そのエネルギーとなる電力には化石燃料が必要です。

 ましてや、我々が生きていくだけでも幾多の動物性蛋白が必要です。菜
食主義を気取ったところで、動物由来の必須アミノ酸が必要ですし、植物
にしても、果実だけならともかく、その本体を食べるなら同じことです。

 《そうは言っても、そうしなけりゃ生きていられないじゃないか!》と言
う声がします。まさにそのとおりです。動植物もそれは同じで、シュタイナ
ーも、それ自身が《悪》だとは言っていません

 ただシュタイナーは《それが現世に生きるということなのだと自覚せよ
と言っているのだと、小生は思います。そして、自覚できていれば《動物的
な喜びと満足》
を受け取る事はできないはずだというのでしょう。 

 その後の続き具合からみると、どうやら《動物的》とは《喜びや満足》が
《不道徳》なもの
指しているような感じがします。そして、恐らく動物的と
は言っても、動物なら喜びを感じない類のものだと思います。

 以前にお話しした、動物を使った生体実験などがその例でしょう。実験者
にとっては、成功すれば感動もひとしおなのかも知れませんが、《霊界の存
在者達に、無限の苦しみを与える》
ものなのです。

 それに対し、苦しみや悩みを体験する場合は《道徳的な心》に変化すると
されています。実際、そのような人生であれば《動物的な喜びと満足》は少
ない
でしょうから、霊界に与える苦しみも少ないはずです。

 かといって、シュタイナーは道徳的な、面白みのない人生を送れ言っ
ているわけではないのです。苦難に立ち向かう人生を送れば、次の人生
で、価値あるものを創造でき、自身の能力を生かせる力がつくと言ってい
るのだと思います。

 さて、続きは次回第143夜でお話しします。

( 追伸 )

 中曽根君、君の喜びや満足は、
  現世でさえ無限の苦しみを与えるものだ。

目次のペーシへはこちらから

関連記事


 にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアル・精神世界へ

名古屋市内にてイベント、ワークを開催中 くわしくは-こもれびやま-↓にて 

ブログランキング参加してます。クリックおねがいします

こもれびやま-NEW-  ★ こもれびやま
スピリチュアルな記事は↓のブログに移りました

オリオン出航

こもれびやま-NEW-私のスピリチュアルエクササイズ、お茶会イベントのホームページです。-こもれびやま-はホームページのイベント詳細などを随時掲載しております。よろしかったら、ご覧ください。
着物、キッチンリフォームなどの記事は引き続きこちらで書いております。
line
line

comment

管理者にだけ表示を許可する

line
line

FC2Ad

line
プロフィール
名古屋でスピリチュアルなイベントを行っている-こもれびやま- を主宰してます。瞑想会、ミディアムシップワークなどスピワークをやっています。

るんるうん

Author:るんるうん
またの名はクマネルです。ふしぎなことが好きです。着物も好きです。

たまに、魚を捌きます。猫におしっこをかけられたこともありますし、珍しい体験もあります。

たまに-クッテネル-が記事を書きます。そちらもよろしく。

いつのまにか歳をとりました。

☆★☆管理画面★☆★

スピリチュアルなイベントをやっています
興味のある方は↓クリック

こもれびやま

オリオン出航

☆★☆

line
十二か月の着物
手持ちの着物を月ごとに替えて表示してみました。2015年1月
縮縮きものあわせIMG_1116  蕪柄の小紋と、金の傘の柄の帯 冬の野菜-かぶら-は、ほっこりとした暖かさを感じます。帯の地色は新春の華やぎを...
line
カテゴリ
line
最新コメント
line
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
心と身体
326位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
スピリチュアル
61位
アクセスランキングを見る>>
line
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
line
リンク
line
RSS登録er
line
月別アーカイブ
line
ブログ翻訳
powered by 3ET
powered by 電脳PC生活
line
メールフォーム
メールはこちらまで

名前:
メール:
件名:
本文:

line
検索BOX・タグ一覧
サイト内検索

全記事一覧,全タグ一覧へ

line
クマネルおすすめコーナー
line
検索フォーム
line
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

line
RSSリンクの表示
line
QRコード
以下のHPもありますが、休止中です。

星読の譜

QR
line
Powered By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

line
最新トラックバック
line
カテゴリ別タカラキッチンを使ってみて記事一覧
line
sub_line