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トンデモ話は奥で繋がる(139) 24.1.2

トンデモ話は奥で繋がる 「第139夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪輪廻転生 ⑨≫
 
 ★ 自ら置いた石を取り除く
 
 一部の特異な人(?)を除いて、我々は皆、現世では幸福でありたいと願ってい
ます。しかし残念ながら、現実の世は全ての人が幸福になれるようなシステムに
はなっていないようです。

 無論、その原因のひとつには『闇の勢力』の創り上げた、巧妙な権力システム
もあります。しかし一方で、現世利益だけを考えるならば、むしろ『闇の勢力』に
擦り寄っていけば幸福になれるシステム
、でもあります。

 そんな《この世的な幸福》では無く《心の幸福》を求めるのだ、と口では言って
みても、いざ《この世的な不幸》が訪れると、何故自分はこんな人生を選んで転
生したのだろうと、自らの運命を呪いたくなるのもまた心情です。

 たった今の瞬間にも、恐らく世界中で《何故こんな不幸が必要なのか》という
嘆きが渦巻いていることでしょう。シュタイナーは、そんな悲痛な思いに答えるべく、
『照応する宇宙』の最後を、こう締めくくっています。

 「 人間は、霊界にいる間に、生前獲得した全ての能力を、次の転生
  における身体形成のために用いることができるようになります。

   生前獲得したにもかかわらず、身体に組み込むことが出来ずに
  いた全てが、新しい人生の身体を形成する力となるのです。

   しかしそれだけでは無く、生前の状況に迫られて自分が犯してし
  まった不正や悪を清算しようとする衝動を、自分の《原像》の中に
  組み込み、そうすることによって、新たな人生において、その不正
  や悪を清算できる状況に導かれるのです。

   清算すべきことを清算して、自分の不完全さを補うことの出来る
  状況に到るために、私達はこの世に生まれて来るのです。

   ですから私達は、隠された意志に従って、必要な苦悩を求めま
  す。そして、その苦悩を克服することで、かつて自分で置いた
  上の石
を取り除くのです。
  (…中略…)

   この世の人生は、それだけを単独で取り出したり、周囲の環境、
  民族、家族の働きから理解しようとする限りは、何もわかりません。

  …人生が明確に把握できるのは、人間が霊と魂の世界の中で、以
  前の人生の成果、精髄を身につけて、人生をこの成果の助けで新
  たに形成していく
のだ、と思えた時です。
  (…中略…)

   過ぎ去った人生を、喜びも無く眺めやり

   《 あの時の辛さは自分で用意したことだった、今の自分の慰
    めようも無い気分も自分のせいだ》
   
  と、思い悩むことが、この認識の結果なのではありません。そうで
  はないのです。私達はこのように言う事ができるのです。

   《 この運命の定めは、眼を過去に向けさせるだけではなく、
    未来にも向けさせる。苦しみを克服したなら、その苦しみが
    未来に役立つ力
になるからだ。私達が苦しみを克服すれば
    するほど、私達は強くなる 》   

   幸せの中にいると、高次の意味では受動的にしか生きられません
  幸福は、以前の人生の成果なのです。

   けれども、苦悩は力を育てます。苦悩を克服することで培われた
  力は、未来の生活を高めます
。人生が一段一段と高まっていくため
  には、死が生の中に働きかけなければなりません。

   このことが分かれば、死の門を平然とくぐる事ができるでしょう。
  この意味で『神智学』は理論であるに留まらず、人生の果汁であり、
  力付けなのです。

   この果汁と力によって、私達の魂の営みは、健やかに、力強くな
  るのです。」

   (ルドルフ・シュタイナー『シュタイナーコレクション 3』pp336-340 
   《筑摩書房(高橋巌訳)》より抜粋転載)


 ★ 本物のリベンジ

 いかがでしょうか。我々は、よく『因果応報』的な説話で

 《 現世で悪事をすれば、必ずその報いが来る。たとえ今世で何事も
  なくとも、来世でその罰を受ける 》

 《 あれだけの苦しみを背負っているからには、きっと前世で相当の
  罪を背負ったに違いない 》

という戒め的な展開を考えがちです。しかしシュタイナーの説に従えば、《不幸》
はもっとポジティブな選択なのです。それどころか信賞必罰的なものでさえあ
りません。

 確かに、シュタイナーも《幸福は以前の人生の成果》として、幸福であることを
否定してはいません。しかし、《幸福》はあくまでも前世での努力の結果を受領す
るだけのことであって、今世での新たな成長の糧とはならないのです。

 逆に、前世で犯してしまった、特に無意識のうちに他人を傷つけていたような
場面まで、死後の世界では《自分の身》を通じて体験験します。確かにその
験そのものは辛い罰と感じる
のかも知れません。

 しかし、それは《霊界》で体験するのであって、《来世》にそのまま持ち込むの
ではない
と、シュタイナーは言うのです。《霊界》ではむしろ、その体験を得たこと
によって、《それを克服し、一段階上に登る力》を得るのです。

 そうであれば、(誤解を恐れずに言えば)今世で過ちを犯し、例えそれを今世の
間に償えなかった、或いは全くその必要性を感じられなかったとしても、その経
験をしなかった場合より、来世でのステップアップの力となるということです。

 そして、そのステップアップを完成させる体験こそが《現世での不幸》なので
す。無論、前世での過ちから生じたものである可能性はありますが、その罰は
既に《霊界》で受けており
、《現世》では自らが課した課題のひとつなのです。

 もちろん、課題が大きすぎて《現世》では《不幸》に押しつぶされてしまうかも
知れません。しかし、それでもいいのです。そのまま死の門をくぐれば、さらに大
きな《それを克服する力》を得て
、また《来世》に向かうのです。

 《現世》では、どんなに苛酷な仕打ちを受けようが死によって中断されます。 そ
れによって《肉体》はいったん失いますが、《自我》はそのまま続きます。そしてま
リベンジに旅立つのです。
(小泉・竹中のリベンジはニセモノでしたが、こっちのは本物です。)
 
 それ故に、仮に自殺という方法を選んでしまったとしても、それ自体が責めら
れるわけではありません
。いずれまたリベンジのための力を得て《来世》に戻っ
てくるのです。

 かと言って、《死》を軽んじて、すぐに自殺に逃げ込んでもよいなどと言っている
訳ではありません。前夜でもお話ししたように、再受肉までは長い年月がかかりま
す。従って、それだけ成長するまでの期間が長くなるわけです。

 むしろ問題になるのは、《自我》がその課題から逃れられると思い込んで、自
ら《死》を選んでも、結局《霊界》では、課題を投げ出したことを後悔するだけ
ということを承知しておくべきだということです。
 
 こうして考えると、

 《こんなに何度もチャレンジするのはしんどい。そこから早く解脱したい》

 と思ってしまいますが、どうやら我々の《本性》は、中途半端な浄化など最初か
ら求めていない
ようです。嬉しいような悲しいような、とにかく我々は浄化のための
努力を怠ることなど、凡そ考えもしない性質を持っているようです。
      
 さて、次回第140夜は、《創造する意志》で来世を変える作業を続けて来た
我々が、《転生》へと向かう経緯についての話から入ってゆきます。

( 追伸 )

 中曽根君、君の次のチャレンジは相当ハードルが
高くなりそうだねえ。


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握力は小学生よりない力なし。ひっそりとこのシャバの片隅でモーニングを食べている凡人です。猫、鳥、虫等、とやり合いながら暮らしています。

るんるうん

Author:るんるうん
またの名はクマネルです。ふしぎなことが好きです。着物も好きです。

たまに、魚を捌きます。猫におしっこをかけられたこともありますし、珍しい体験もあります。

たまに-クッテネル-が記事を書きます。そちらもよろしく。

いつのまにか歳をとりました。

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