トンデモ話は奥で繋がる(128) 23.10.10

トンデモ話は奥で繋がる 「第128夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪薔薇十字思想の考察 ⑥≫
 
 ★ 歴代の『使徒たち』

 『東伝説』では、『ミトラ』は、太古の昔から、この地上での生活の本当の目的を伝
えるべく、自ら地上に降り立ち、真実を伝える『使徒』として人間を導くよう啓示を与え続
けているとされます。歴代の『使徒』とされているのは以下の者達です。

 ● ハンムラビ王(紀元前1700年)
   『復讐法』として知られるハンムラビ法典は、「法に基づく正義による統治」を行う
  ようとの啓示に基づくものとされます。その公正な裁きによってバビロニアは一時繁
  栄しましたが、やがてアーリマン側の勢力による腐敗と汚職が蔓延し、滅んだとされ
  ています。

 ● ザラシュストラ(紀元前1700年)
   ペルシアの預言者であった彼は、ミトラに真理を啓示され、当時の皇帝を助けて、
  裁判制度、司法制度を精力的に整備したとされます。しかし、彼もアーリマン側の
  勢力によって殺害されたとされています。

 ● 仏陀(紀元前563~486年)
   次に、ミトラはインドの仏陀に啓示を与え、大衆に「解脱と知恵」を授けさせます。
  涅槃に際し仏陀は、『弥勒の到来』を預言して現世を去ります。

 ● ユスティニアス帝とバビロニア=ストア学派(紀元前451~100年)
   仏陀の死後、ミトラはローマのユスティニアス帝に啓示を与え、紀元前451年に、
  12表法を制定させます。
   その後、バビロニアの神官団からザラシュストラの知恵を学んだバビロニア=ス
  トア学派の哲人たちが到来し、ローマ帝国に法思想を広め、『ローマ法』が成立し
  た、その精神はローマ帝国の滅亡後も継承されることになります。

 ● 始皇帝(紀元前259~210年)
   東方では、秦の始皇帝(紀元前259~210年)に啓示を与え、中国全土の統一、
  法典の整備、度量衡の統一
を計らせた。秦は繁栄し、人々の生活も向上したが、
   アーリマンの誘惑に負けた者達の謀反で国は滅びたとされます。

 ● イエス=キリスト(紀元前5年~紀元30年)
   キリストについては、後に詳しく述べることになりますが、先に人間として地上に
  生まれたキリスト
自身に、その晩年の数年間のみ、聖霊がその肉体に降臨した
  とされています。そして晩年、こう人々に言い残したとされています。

  「 言っておきたいことは、まだたくさんあるが、あなた方には理解できない
   しかし、その方、すなわち真理の霊が来ると、あなた方を導いて真理をこと
   ごとく悟らせる。その方が来れば、罪について、義について、また、裁きに
   ついて、世の誤りについて明らかにする
だろう。」

 ● マー・マニ(紀元216~276年)
   古代のミトラの伝承の全て受け継ぐ者として、マニが東方ミトラ教の創始者とな
  ります。しかし、多くの宗教を止揚する教義内容は、受け入れやすい反面、かえっ
  て全ての既存の正統派から危険視されることになります。

   西洋ではキリスト教から『異端』として迫害され、中東でも善悪完全2元論のゾ
  ロアスター教から外れる思想
とされ、彼自身も逮捕・投獄されます。しかし、彼の
  著作はいくつもの言語に翻訳され、後世に伝えられることとなります。

 こうした『使徒たち』によって、ミトラの啓示は途切れることなく伝えられてゆきます。特
に、近代に『人智学』を創設したルドルフ・シュタイナーは、彼の教えの秘教的側面
を最も忠実に評価
しているとされています。

 ★ 本当のハルマゲドン

 さて、『東伝説』にもやはりハルマゲドンが存在します。『光と闇』の最終戦争である点
については『西伝説』と変わりませんが、その意味するところはかなり違ったもの
なっています。

 まず、戦いの舞台は『地上と天上』に分かれています。我々の『地上』では正義と秩
序を是とする勢力が、アーリマンの手先である『闇の勢力』の撒き散らす混乱や恐怖
に打ち勝つ
とされています。

 つまり、我々の現世では、一方的に『特定の誰かが救済される』のではなく、『闇の
勢力』の創り出している、背徳、悪思、虚偽の世界に終止符を打つべく、『NO』という
意思
を突きつけなければならないのです。

 一方、主たる戦いは天上の世界で起こります。戦況は一進一退で、しばらく膠着状態
が続いた後、アーリマンの側面奇襲攻撃(この辺りの記述はどうも人間の戦闘臭
いのですが…。)
が成功し、『天軍』は分断される危機に陥ります。

 アーリマンは勝利を確信し、混乱する『天軍』の中を、荒れ狂うように進んでゆきますが、
遠方で自分達の軍勢を剣の一振りのみで次々と葬り去っているミトラの姿を目にします。
アーリマンの部下の幻術や魔術は全く役に立たず、形勢は逆転しつつありました。

 アーリマンは、この進撃を食い止めるべく、その場に駆けつけます。それに気付いたミト
ラは、今こそ決着をつけられると喜び勇み、アーリマンとの戦いに挑みます…。
 こうして、ついに『光と闇』との戦いの決着がつきます。

 ★ 終末の叙事詩

 天上の戦いの様子は『西伝説』と変わらないのですが、違いはその後の展開にありま
す。 以下、東條氏の『ミトラ伝説』から「救済の完成」と「コスモスの最期」の部分を抜
粋してみます。

 「 刑罰を加えられているもの達は言う、
  『 我々を哀れんでください。以前言われた時には信じませんでしたが、主の
   裁きが今やっとわかりました。』

   天使イスラフィールは、もっと厳しい刑罰をもって、彼らを脅して言うであろ
  う、
  『 今になって悔い改めようというのか。悔い改めの時期はもう去った。生き延
   びられる望みは残っていない』と。

   混合した元素の中に来て、かの時まで沈黙したままそこに立っていた呼び
  声と聴聞、すなわち大いなる至高はその時目覚め、大いなる火の中に立ち上
  がる。
   そして、彼自身の魂を自分の内に集めて「終末の彫像」をかたち作る。

   見よ、アフラ=マズダーが自らの内から立ち現れ、彼にとって異質の不浄
  のものを投げ捨て
、しかも万物の中にある命と光とを自分のうちに集めて、そ
  れを取り込んでいくさまを。

   「終末の彫像」が完成する時、それはかの大いなる闘争から逃れて、救済
  者ミトラによって高みに上げられる。ミトラ、すなわち生ける魂は到来し、万物
  の分解と終末の中から彼を連れてゆくのだ。

   決戦の後、コスモスは廃墟となる。乳白色の霧の中に、燃え上がる赤い炎と
  のたうつ黒い煙が見える。まもなく最期の時を迎えるコスモスの中に、生ける
  霊ミトラが来るだろう。

   彼は死の意志と闇の全てを一つに集め、そのために建てられた住居に閉じ
  込める
だろう。それは闇を永遠にそこに繋ぐためである。これより他に敵を繋
  ぐ手段はない。

   何故なら、アーリマンは光とは異邦のものであるが故に、光の中には容れ
  られない
であろうから。
   また、彼が第一の戦争よりさらに大きな戦争を始めるかも知れない故に、
  彼をその闇の国に放置することもできないから。

   既に全ての『光のかけらたち』は、コスモスから脱出したようだった。コスモ
  スは、抜け殻のようになっていて、もはや眩しい光芒を放ってはいなかった。
   コスモスはくすんだ灰の塊のように見えた。

   コスモスは回転を止めつつあった。そして、回転の衰えは、その最期が近づ
  いていることを予感させた。回転が止まると、コスモスは支える力を失ったか
  のように、燃え盛る業火の中へゆっくりと沈んでいった

   解消させられるべき世界の代わりに、新しいコスモスが建てられるだろう。
  そこでは光の諸権力が支配するだろう。何故なら彼等は父の全ての意志を遂
  行し成就せしめ、憎むべきものを制圧したからである。」

   (東條真人『ミトラ神学』pp218-219《㈱国書刊行会 発行》より転載)

 ★ 『幼年期の終わり』との類似性

 『東伝説』の救済の完成とは、全ての『光のかけらたち』が本来の根源である一つ
の存在(アフラ=マズダー)に戻ること
であって、決して特定の『善き存在』のみが
救われる
ことではないのです。

 そもそも、『魂』の全てはもともと『善意識』なのであって、それに紛れ込んだ『闇の
部分』を切り離すために『転生』
を繰り返し、浄化されるのです。その必要とする期間
に違いこそあれ、最期には全て浄化されるべき存在としています。

 また、浄化し「救済」されて向かうべき場所は、この現世ではありません。「地上」
はあくまでも試練の場なのです。その意味では、仮に『災害を避けるために一時的に
空中携挙される者達
』があるとすれば、彼等はまだ未浄化であり、試練が必要
ということなのです。 

 さらに、もともとコスモスは我々を浄化するために創造されたものであるため、全
ての『闇』を分離して「救済」が完成すれば、我々自身にとって、もうこの宇宙は必要で
はなくな り消滅
するのです。

 この壮大な展開の前には、『善意の宇宙人による救出』など、全く陳腐な茶番劇
に思えて来ます。むしろ、小生にはアーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』
ラストシーンが重なって感じられてきます。

 この物語では、冒頭から、我々を遥かに凌ぐ科学力と長寿命を持った異星人『オー
バーロード』
が、地球人の監視役として登場するのですが、実は彼等は2つの進化
方法の一方の究極
であり、地球人自身は、何代かの世代交代の後、『もう一つの
進化』の道
をたどってゆきます。

 物語は、オーバーロードを、地球人を制圧する圧倒的な科学力を持ちながらも、い
くつもの星々の生命の『もう一つの進化』を、順次見守るだけの存在として描いてい
ます。そして地球人は、自らも予期しないまま、自力で進化の道を進んでゆくので
す。

 つまり、我々の『幼年から成年』への脱皮は、自身の意志によって達成されるのであ
って、異星人は単なる助言者的存在なのです。クラークが『ミトラ伝説』を知っていた
かどうかは不明ですが、彼には、それに近い人類観があったのだと思います。 

(アーサー・C・クラークといえば『2001年宇宙の旅』があまりにも著名となって
いますが、彼が人類の未来について書き上げた代表作は、この作品都市と星
であると言われています。

 この作品は、いわゆる『スターウォーズ』的なものがSFの定番ではないと理解
するために、是非読んでいただきたい一作です。特に映画『2001年宇宙の旅』
最期の展開の意味が全くわからないまま見終わった方は必読です。)
 
 さて次回第129夜は、『東伝説』を現代に引き継いだ『現代神智学』へと話を進
めます。

( 追伸 )

 中曽根君、ひとつ『原発期の終わり』でも書いて、
後世に名を残してみないかね。

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