トンデモ話は奥で繋がる(125) 23.9.17

トンデモ話は奥で繋がる 「第125夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪薔薇十字思想の考察 ③≫
 
 ★ ハルマゲドン

 まずは、東條氏による『西方ミトラ教神話』の要約の、最後の部分について抜書き
してみましょう。

 「 コスモスの最後が近づいて来た時、アーリマンは最後の戦い『ハルマ
  ゲドン』
を挑みます。アーリマンは『偽ミトラ』を創造し、アフラ=マズダー
  達を攪乱します。

   しかし、混乱と腐敗が極まった時、本物の『ミトラ』が光の天使軍を連れ
  て再び現れ、これに決戦を挑みます。『光の友たち』は、ミトラの天使軍
  に加わります。闇の軍団と光の軍団は死力を尽くして激突します。

   この激しい戦いのために、地上には大変動が起こり、大地は割れ、海
  は荒れ狂い、炎で破壊されてしまいます。長く激しい戦いの後、ミトラの
  軍団が勝利します。
  
   最終戦争に勝利した後、ミトラは『光の友たち』をコスモスの外へ脱出
  させます。それには、ズルワンから預かった鍵を使います。

   一定の運命付けられた時間が過ぎた時、―それは巨大な宇宙時計を
  見ることで分かります―コスモスは業火で包まれ、燃え尽きます。そし
  てその灰の中から新たなコスモスが創造されます。

   これは永遠時間の神ズルワンが定めた運命です。残された者はいか
  なる者であれ、この生成と消滅の定め
を逃れることはできません。」

  (東條真人『ミトラ神学』pp145-146《㈱国書刊行会 発行》より転載)

 『偽ミトラ』と『ミトラ天使軍』の戦い、地上の大変動と『光の友たち』の脱出…と、ノス
トラダムスの大予言以降、すっかりお馴染みとなった『ハルマゲドン』の様相はほとん
ど変わりません。

 この『黙示録』のモチーフが、間近に迫った2012年、宇宙人が『選ばれた者達』
を空中携挙
(ラプチャー)して、地球上の大災害から救ってくれるという説の最大
の拠り所となっています。

 ★ 西方ミトラ神話

 それでは、東條氏による、登場する神の説明を交えながら、ここに至る『西方ミトラ
神話』のあらす
じを見てみましょう。それは古代西方世界―古代バビロニア、ペル
シア、ギリシア、ローマの神話がひとつ
になったものです。

 まず、『ズルワン』があります。彼は原初の存在者、曰く『初めも終わりも無く、親
も子も無いお方、永遠なる』
存在です。これは、イスラームに出てくる『アッラー』 の
原型に当たるものです。

 『ズルワン』が、最初に創造したのが、宇宙的知者『ミトラ』です。次いで『ミトラ』は、
生命の母『ジンダガーン・マーダル』を創造し、以下、『ズルワン』が2人に『コスモス』
の創造
を命じます。

 原初の『コスモス』は広大な海と、その上に輝く夜空の星だけの世界でした。その
海の中に陸地を隆起させると、その下には地下世界が誕生しました。『ズルワン』は、
2人に命じて、陸地を『有象世界』と『神霊世界』に分け、両者の境界に壁を設けま
す。

 さらに『クロノス』を創造し、その境界の管理者とし、『神霊世界』に通ずる扉の『鍵』
を預けます。これが、『光の友たち』を脱出させた『鍵』であり、従って彼等は『神霊世
界』に避難
したことになります。

 次に『ズルワン』は『始めの双子』を創造するように命じます。これが闇の王『アー
リマン』
と、善なる光『アフラ=マズダ―』で、前者は地下世界である死者の世界
後者は地上である生けるものの世界の支配者となります。

 つまり、闇の王である『アーリマン』も『ミトラ』達が創造した存在であり、それは
『ズルワン』の命じたことなのです。この『コスモス』で生死を繰り返す我々人間に
とっては、善・悪の葛藤が必要と『ズルワン』は考えたわけです。

 『アフラ=マズダ―』は、彼の創造した妻『アールマティ-』とともに、地上に動植
物、人間、妖精やギリシア神話の神々、惑星神を創造し、地上を平和で豊かな楽
にしようとします。

 一方、『アーリマン』は(期待どおり?)、大魔女『アズ』を創造し、次いで巨人族や
怪獣キマイラなどを創造し、地上を征服するべく送り込み、両者の間に戦闘が起
こります。この時はが勝利し、地下に押し返します。

 次に『アーリマン』は、旱魃、飢饉、不和、争い撒き散らす策に出ます。太陽神
や月神がその罠に嵌り、太陽の軌道がそれて、地上には旱魃、台風、大寒波が起
き、生き物の成長を見守る月神は、宮殿に引きこもってしまいます。

 ★ 降臨と帰還

 万策尽きた『アフラ=マズダ―』は、『ズルワン』に正義と秩序の回復者であるミトラ
の降臨を願います。『ズルワン』はこれに応じ、冬至の日である12月25日、「創成
の岩」に落ちた稲妻の閃光の中からミトラが出現します。

 そこへ『ミトラ』の誕生を予言していた3人の占星学者が、捧げ者を持って現れます。
(これ以後、『新約聖書』と似たような話が展開されますが、その筋立てが少々
異なっています。)

 ミトラは、激闘の末、太陽神を闇の力から解放し、さらに月神の飼う『白い牡牛』を手
に入れて、その血で大地を甦らせます。動植物も再び栄え、そこでアフラ=マズダ―
は、最初の人間であるアダムとエヴァを創造しミトラが人間の保護者となります。

 アーリマンは、人間を破滅させようとし、まず地上に大旱魃を起こしますが、 ミトラ
は崖からを湧き出させ、人間を救います。次に『アーリマン』は大洪水を起こします
が、ミトラはノアに警告を与え、その危機を回避させます。

 アーリマンは、人間を手先にして悪を広める戦法に変え、手下の悪魔を送って人間
と契約させ、戦争、争い、疫病、殺人、強盗、放火、詐欺などあらゆる犯罪を行わ
せ、混乱、無秩序、汚職、不正を広げますが、『ミトラ』は人々の先頭に立って励まし、
その企てをことごとく打ち砕きます

 ミトラは死者を甦らせたり、病人を治したり、目の見えない者を開眼させたり、足の
悪い者を歩けるようにします。また、文字の使い方、の計算方法、時間の測定方法
を教えました。

 多くの人を導く時には、教師となる人間を選び、その者に『カウィの光輪』をかぶせ
ます。すると、この輪をかぶった者は『ミトラからの霊感を受けた者』となり、彼の教
えを伝える者となります。これが聖者に描かれる『後光』です。

 こうしてミトラは次第に人間の友を増やしてゆきます。彼等が『光の友たち』と呼ば
れる者達です。その数が十分に増え、使命を終えたと感じたミトラは、天上へ帰る
意を固めます。

 旅立つ前日、『12人の光の友たち』に囲まれて『最後の晩餐』を祝い、十字架
印したパンの聖餐をとります。ミトラは「いつの日か必ず復活して、またあなた方と
ともに歩む
」と言い残し、肉体を残してオリンポスへと向かいます。
 
 オリンポスではアフラ=マズダ―に「正義と公正の原理」を教えます。ミトラは
上に不正と混乱が満ちる時、また必ず帰ってきて、正義と秩序を回復
すること
を約束し、天界へ帰還します。

 ……………………………………………………………………………………………
 そして、これ以降、冒頭の『ハルマゲドン』へと続いてゆくのです。さて、どんな感想
をお持ちでしょうか。東條氏は『牧歌的』と称していますが、内容がイマイチ『軽い』
と思うのは、小生だけではないと思います。

 全てが単なる『悪人から人類を守る』的な発想で、まるで『スターウォーズ』でも見て
いるような感じです。そして『最後に正義は勝つ』という大衆娯楽大作の決定版とで
も言うべき展開です。

 聖書の話も多分に取り入れられていますが、今まで小生が述べてきたような、ひと
つ一つの行為の持つ重みがありません。特に『最後の晩餐』などはほとんど『祝賀
会』
と変わらない感じです。

 正直、単なる諸神話の寄せ集めであって、話の筋立てに説得力がありません。東
條氏は分け隔てなく淡々と説明していますが、次に述べることになる『東方ミトラ神話』
とは雰囲気がまるで違うのです。

 そして、これに続くのが『特定救済付き』の『ハルマゲドン』です。この『正義が勝
って救済される』
という思想は、『善悪2元対立論』のゾロアスター教に最も強く見ら
れますが、必ずしも『ミトラ教』全てに共通するものではありません

 今、一部のニューエイジャーの中で唱えられている『アセンション救済説』は、明ら
かにこの『西方ミトラ神話』側に立った見方です。そして小生の直感は、どうもこれに
は賛成しかねるのです。

 そもそも、何故『ズルワン』が闇である『アーリマン』を創造させたのでしょう。
最初から不偏な『善』なる性質があり、それだけを残したいのなら、全て『善』だけから
次々と創造してゆけばよいだけ
のことです。

 しかし、第80夜以降で『ツォルキン』が語っていたように、我々の前に地球に生を受
けた『無垢なる命』の進化の歴史は、やがては自らの中に存在する『闇の部分』 が、
その世界を席巻するようになり滅んでゆく道を示してきました。 

 実は、『ミトラ教』では『ズルワン』は『時の守り手』ともされており、『ツォルキン』
同一の存在であると思われます。彼は、地球という特殊な環境にあっては、その魂の
中に『善』と『悪』の両面を併せ持てることを思い知っているのです。

 つまり『善』と『悪』は本質的なものではなく、その性質の程度の差であって、お互
いに自分の今の性質を知るために必要な鏡のような存在なのです。そして、もしど
らちか一方だけの世になってしまったなら、そこでの『魂』は、より『善』に近づくため
の指標
を失ってしまうのです。

 次回第126夜は、その思想をより鮮明にしている『東方ミトラ神話』について
見てゆきます。

( 追伸 )

 中曽根君、君も『悪』として『ズルワン』に創ってもらえ
たことを感謝したまえ。

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