トンデモ話は奥で繋がる(123) 23.9.4

トンデモ話は奥で繋がる 「第123夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪薔薇十字思想の考察 ①≫
 
 ★ 悪ふざけ 

 有澤玲氏によれば、17世紀に爆発的な流行を見せた『薔薇十字団』の起源
ついては、『学生達の悪ふざけ』がきっかけであったというのが、有力な説になっ
ているようです。以下、氏の著書から抜粋してみます。

 「 1614年から1616年にかけて、ドイツで著者不明の奇妙な文献
  が3篇、忽然と出回り始めました。いわゆる
『薔薇十字団の宣言書』
  
です。

   これらの『宣言書』はクリスティアン・ローゼンクロイツ(伝1378
  年~1484年)なる架空の人物が創設したという触れ込みの『薔薇
  十字団』
という秘密結社について、詳しく紹介しながら、宣伝に努め
  ています。そのポイントを要約しておくと……。

   ―イスラーム圏でオカルトの奥義を窮めたクリスティアン・ローゼ
  ンクロイツは、ドイツへ戻って弟子を募り、薔薇十字団という秘密結
  社を設立した。

   その目標は、民衆の知性と霊性を向上させ、社会に変革をもたら
  すこと。目標を実現させるために、団員たちは諸国諸地方を密かに
  遍歴して、それと気付かれずに献身的なボランティア活動を行って
  いる。

   さて、薔薇十字団への加入を希望する者は、その旨を書面か口
  頭で表明するだけでよい。直ちに接触が持たれることであろう―。

   これが爆発的なブームを巻き起こしたのです。『宣言書』は各国
  語に翻訳され、幾百という版を重ねました。便乗して詐欺的な商売
  を始める手合いまで現れたため、カトリック教会とイエズス会が
  『反薔薇十字団運動』を開始したほどです。

   実際のところ、百科事典や歴史書では無視されているものの、
  17世紀の西欧文化史は『薔薇十字団ブーム』を視野に入れない限
  り、正確に理解することはできないと断言してよいでしょう。

   何千何万という人達が、薔薇十字団に入会したいという熱烈な希
  望を表明しましたが、接触に成功した人はひとりもいませんでした。
  それもそのはず。―薔薇十字団は実在しなかったのです。

   『薔薇十字団の宣言書』を作成したのは、ドイツ南西部のテュービ
  ンゲン大学に在籍していた『悪戯好きな』学生達です。その中心人
  物と目されているヨーハン・ヴァーレンティーン・アンドレーエは、後
  に著述家、聖職者として、ある程度名前の知られた存在となります。

   彼は没後に刊行された自伝の中で、3番目の『宣言書』に当たる
  『…化学の結婚』について、自書であり、学生時代に『冗談』のつも
  りで書き上げた習作
であると、はっきり認めているのです。」
   
  有澤玲『イルミナティの知られざる真実!』pp149-150
                          《徳間書店5次元文庫》より転載)


 つまり、『薔薇十字団』そのものについては、全くの架空の結社であり、ローゼ
ンクロイツとその弟子の活動についても、全くの作り話であるというのが、公式の
見解となっているのです。

 ★ その活動とは

 さて、『薔薇十字団』の活動内容について、有澤氏の要約だけでは具体的な内
容がわかりにくいと思いますので、『宣言書』に書かれたローゼンクロイツとその
弟子の活動の内容について、少し補足しておきます。

 ローゼンクロイツはドイツの貧しい貴族の家に生まれ、早くに両親を亡くし、幼児
期は修道院で過ごしたとされます。

 16歳の時、東方への『知識』を求める旅に出た途中、アラビアの謎の都市『ダム
カル』に、ユダヤ神秘思想カバラ学や錬金術に通じた神秘主義者が集まって
いるという噂を耳にします。

 苦心してその都市を探し当てた彼は、神秘主義者や賢者と交流を持ち、東方の
聖なる秘密の知識を学び、彼はその内容を『Mの書』という書物にまとめます。
その後、モロッコへと旅立ち、その地の賢者から自然界の聖霊との交信する秘
術を得ます。

 こうした叡智から、世界改革の必要性を感じた彼は、ドイツに戻り、王侯達に『M
の書』を進呈し、理想郷の実現を説きますが、時の権力者はただ冷笑と軽蔑を
持って応えるのみでした。

 改革には時機尚早と感じた彼は、自ら僧院を建てて隠遁し、研究生活を送りま
す。『聖霊の家』と名づけられたこの僧院に、やがて少数ながら忠実な弟子達が
集まってきます。

 彼は7人の弟子をとり、自らの学んだ叡智を授けてゆきます。彼らこそ『薔薇
十字団』の創設メンバー
で、世間からは隠れたまま、密かな活動を始めます。
その活動内容の規約は、次の6項目であったと書かれています。

 ① 無料で病人を直すこと。
 ② 特別な服装をしたり、特別な習慣を身につけないこと。
 ③ 毎年1回、『聖霊の家』で会合を持つこと。
 ④ 死に際に、各自が一人ずつ自分の後継者を指名すること。
 ⑤ 『R・C』という文字を、我々の唯一の証印・記号・符号とすること。
 ⑥ 向こう百年間は、団の存在を世間から隠しておくこと

 彼等は、世界中を遍歴し善行を施す傍ら、これはと思う人物に密かに会の教え
を伝え続けてます。1484年、ローゼンクロイツは『私は120年後にもう一度甦
るであろう』という謎の言葉を残してこの世を去り、その墓の場所は秘密にされま
す。

 そして120年後、会員の一人が、埋葬室に通じる隠し戸を偶然に発見し、墓の
存在が知られますが、そこには『永遠のランプ』の火が灯り、全く腐敗していな
い彼の遺体が見つかったとされます。

 『薔薇十字団』は、錬金術の奥義と、その元となる『賢者の石』を持っている
他、自動人形や光学器械、蓄音機などの機械的知識を有し、また、自由にあち
こちに姿を現したり消したりする術も身につけていたとされています。

 ★ 告白は本当なのか

 以上の内容が伝記として『宣言書』に書かれていたわけですが、確かにドラマ
じみた筋立てであり、既存の科学的に見れば、あり得ないような内容も含まれて
います。しかし、公式見解の中にも、少々疑問点が含まれます。

 ここまで、小生は有澤氏の解説には概ね賛同してきたのですが、どうもこの
部分には引っ掛かりがあります
。たった一人の告白をもって、その全てを否定
するのは、数学で言えば『必要条件』であって『十分条件』ではない感じがし
ます。

 まず、著者がアンドレーエであると判明しているのは、3番目の宣言書のみ
であり、始めの2つとは違って、戯曲的な内容であるという点です。つまり、その
前に出された2作については作者が特定できた訳ではなく、彼が、それを元
3番目の『宣言書』だけを作成した可能性も残ります。

 2つ目に、アンドレーエ自身が、後に聖職者として名前の知られた存在となっ
ているにもかかわらず、あえてその没後に、その事実を公開したとされている
点です。

 カトリック教会やイエズス会が『反薔薇十字団』である以上、自らの『信念』を
貫く著作であったのならともかく、単なる『悪戯』であったならば、あえて後世の
自らの立場を貶めるような告白をする必要があるのでしょうか。

 小生はここに『情報操作』の可能性を感じてしまいます。『薔薇十字団』の存
在そのものは別として、『薔薇十字思想』そのものは、前夜でお話しした『暗黒
勢力』
にとって、『キリスト意識』を呼び覚ます都合の悪いものです。

 それに対し『宣言書』に対する民衆の反応は爆発的な勢いを持っていました。
『暗黒勢力』にとっては、その出所がどうであれ、その芽を摘み取っておかなけれ
ばなりません。そのために最もよい方法は『偽書』扱いとすることです。

 アンドレーエは、その役割を担わされたのでは無いでしょうか。さすがに在職中
に公言させるのではなく、没後の自伝に入れたものか、或いは本人の知らない
間に書き加えられた
可能性すらあります。

 無論、『芽を摘むのならもっと早くに他の誰かに偽装すればよいのではな
いか』
という反論もあるかも知れませんが、彼の無くなったのは1654年。ちょう
第114夜でお話ししたように、アシュモールを初め、数々の知識人が続々と
フリーメーソンへ加入していた時期です。

 その中には、『薔薇十字思想』に興味を持ったものの、肝心の『薔薇十字団』
とは連絡が取れず、その神秘性を受け継いでいると感じて加入した者も多い
ことでしょう。まさに芽を摘むには効果的なタイミングと言えます。

 もっとも、ローゼンクロイツなる人物が実在したかどうかについては別問題で、
こちらも『宣言書』以外には証拠がない状態です。しかしこの書に対し、社会的
に大きな賛同者が現れたことは間違いありません。

 つまり、ルネッサンスで『キリスト意識』に目覚めた人々の『共通意識』に訴え
かける内容
だったと言うことです。仮にそれが『想像の産物』だったにせよ、人類
深層意識に繋がるインスピレーションを持って書かれた可能性もあります。

 ちなみに、後ほど述べることになる『人智学』の創設者『ルドルフ・シュタイナー
は、ローゼンクロイツの存在そのものを認め、こう述べています。

 『 古代アトランティスの長老達の叡智の全てを、神は秘密組織を作って
  その秘儀の中に託そうと計画した。そうして薔薇十字団が創設され、計
  画の推進者にローゼンクロイツが選ばれた。』 

 桐生操『知れば知るほどあぶない世界史』p33《祥伝社黄金文庫》より転載)

 これは第106夜でサティアが述べていた、シリウス人が計画して来た『異端派』
による『キリスト意識』の受け継ぎ
の話と一致しています。無論『証拠』ではありま
せんが、時と空間を超えた人類の集合的無意識である可能性は高いと思います。

 それでは、次回第124夜で、その『薔薇十字思想』の原点について見てゆ
きましょう。


( 追伸 )

 中曽根君、君については例外的にプルトニウム
でもホルミシス効果があるんじゃないかね。


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