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トンデモ話は奥で繋がる(120) 23.8.17

トンデモ話は奥で繋がる 「第120夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪フリーメーソンの考察 ⑦≫
 
 ★ 2つの告発本

 こうして1717年に始まった『近代フリーメーソン』は、その誕生から1世
紀も経たないうちに、少なくとも3つのグループが内在することになりました。

 まず、イギリスの正統派フリーメーソン。彼等は①理神論的『至高の存
在』
を信奉し、②プロテスタント系の自由・友愛を信条とし、③政治的・宗
教的な不偏党
を掲げますが、④性・人種的にはやや不平等です。

 2つ目が、大陸系のグラン・トリアン①『至高の存在』の尊崇は撤廃し、
②カトリック擁護のジャコバイトを主要成員とし、③反プロテスタントを掲
げ、革命思想を持ち、④全ての者を受け入れます。

 3つ目が、イルミナティ信奉者で、①人類ひとり一人が王であり、個々人
霊性と徳性の向上を目的とし、②王権や教権等、人類の幸福の妨げ
になるものについて③革命によって排除しようとする者達です。

 つまり『イルミナティ』思想のため、その組織としての活動内容を白眼視され
ることになったものの、この時点でフリーメーソンは、「組織として一枚岩で
はなかった」
のです。

 しかも、その嫌疑をもたらした、イルミナティ信奉者についても、前夜でお話
ししたとおり、存在が確認されている1785年までには、その思想に沿った
具体的活動を為し得ていません
でした。

 ところが、折りしも1789年にフランス革命が勃発します。それは体制側は
もちろん、その思想をリードしてきたはずの啓蒙主義者でさえ、予想だにで
きない
展開でした。

 実際には第111・2夜で見たとおり、バラバラな幾つかの要因が偶発的
に重なった
ものでした。しかも最大の功労者であり、従って最大の受益者で
あるべき農民の願望は、なし崩し的な妥協案で終息してしまいます。

 しかし、当時は「これだけの社会変革があったからには、とにかく黒幕
がいる
」ということで、その矛先は真っ先にフリーメーソンに向けられます。
そして、その嫌疑を弁明すべく、2つの内部告発本が出版されます。

 一つめは、スコットランド人ジョン・ロビソンが1798年に出版した、誠に長
ったらしいタイトルの書物です。原題は、以下のとおりです。

 『 確かな権威筋より集められた、フリーメーソンリーと啓明結社と
  読書協会の秘密の会合で続けられている、ヨーロッパの全宗教と
  政府に敵対する陰謀の証拠』

 2つ目は、フランスのオーグスタン・バリュエル神父が、ロビソンの著書の
出版時期に前後して出版した、全4巻からなる大著『ジャコバン主義の歴史
に関する報告書
』です。

 2つとも、元フリーメーソンの同志ですが、バリュエル神父に至ってはカト
リック神父でありながら、本人によれば自らの意志に反して(?)入会させられ
たことになっています。

 双方とも、イルミナティについての告発が中心となっていますが、告発に至
った動機にやや違いがあります。以下、有澤氏、荒俣氏の両書を参照しな
がら要約します。

 ★ ロピソンの告発 

 ロビソンは、1770年にフランスのロッジに入社しますが、期待外れな内容
に、一旦関心を失います。しかし1780年頃から出回った、イリュミナティ裁
判関係の「政府没収物」
の出版本を目にし、別の関心を持ちます。

 『フリーメーソンを隠れ蓑にした陰謀が存在した』との内容に慄然とした
彼は、友愛団体であるフリーメーソン自体が、陰謀集団と誤解されるのを恐れ、
先手を打った行動が必要だと考えました。

 そのため、イギリス系のロッジは善良な慈善団体であり、大陸系のロッ
は、イギリスのロッジの警告を無視して、政治活動に参加し、革命破壊活動
を容認した、メイソンとは別の結社であると強調しました。

 彼のこの告発は、イルミナティという非正規の思想を『悪』と切り捨て、フ
リーメーソン全体に注がれた嫌疑を振り払う行為としては、至極当然のことで
あり、その『確かな権威筋の証拠』を公表したものです。

 しかし、前夜でもお話ししたとおり、裁判の証拠には、褒美目当てのフリー
メーソンの悪業の告発も多かったものと思われ、『確かな権威筋』であるから
全て信じられるというものではありません。

 ましてや、イルミナティが公には消滅してからも、『その成員であると見做
された』者まで告発できる
のですから、褒美目当ての者としては、その後も
『秘密の会合で続けられている』方が都合がよいわけです。

 つまり、この告発本を持ってして、『イルミナティが、その消滅後も地下に潜
って活動を続けていた
』と決め付けることには、少々疑問符が付くことにな
ります。

 ★ バリュエル神父の告発

 他方、バリュエル神父の著書は、いくつかの事物を『陰謀論』的に繋げて
ゆくものの古典
というべきもので、主としてフランス革命の首謀者をフリーメ
ーソンに特定して批難するものです。

 まず、確認しておくべきことは、彼自身は『イエズス会士』であり、革命の
前までは大修道院長という要職にあったこと、そして革命前の体制こそ正
しい社会
のあり方であると断定している点です。

 つまり、彼自身『不本意に?』フリーメーソンに入会したものの、完全にロー
マ・カトリック教権を擁護する立場
から内部告発をしているのであり、各個
人の『キリスト意識』の発現とは真っ向から対立する立場にあります。

 そしてもう一つ、彼にはこの著書を出版する動機がありました。彼の属する
『イエスズ会』自身にも『陰謀集団』の嫌疑がかかっっていたのです。
以下、その点について、荒俣氏の著書から引用してみます。

 「 一方、バリュエル神父の方は、カトリックのイエズス会に属する
  聖職者だった。イエズス会というのは、フリーメーソンを敵視して
  おり、カトリックの権威と信仰を守る前線に立っていた。

   日本のような遠い所まで伝道し、命を懸けた最前線兵士のように
  活動した。カトリック陣営にあっては非常に活動力に溢れた集団で
  あったので、かえってバチカンからは権力を持ちすぎるとして警戒
  される対象にもなった。

   そのため、18世紀の前半頃には、このイエズス会こそが、富を
  握って世界を支配しようとしている陰謀集団の正体ではないか
  疑われたくらいであった。

   そういう訳で、カトリック教会自身が、厳格な行動や様々な行き
  過ぎを理由にして、このイエズス会に解散を命じた。

   バリュエル神父もちょうどイエズス会の職にあったので、イエズ
  ス会が廃止されたことに衝撃を受けた。

   イエズス会の復権を願って、陰謀の汚名を別の秘密結社に向け
  ようとしていた矢先
であった。」

(荒俣宏『フリーメーソン~「秘密」を抱えた謎の結社』pp120-121
《角川ONEテーマ21》より転載)


 つまり、陰謀集団の疑いのかかったイエズス会を擁護する立場から、それとは
敵対関係にあったフリーメーソンに、その疑いを全て振り向かせるべく、自
らも属していた組織の内部告発を始めた訳です。

 こうなると、彼自身が『不本意に?』フリーメーソンに入会したというのも、そのた
めの予定の行動であった可能性もあります。そしてイエズス会こそは、カトリ
ックの歪んだ『キリスト意識』を全世界に伝えていた張本人
です。

 しかも、イエズス会に懸けられたという『世界を支配する陰謀』の嫌疑も、彼等
アヌンナキの手足となってローマ・カトリックの教義を広めていたとすれば、
あながち根拠の無いものではなかったかも知れません。

 そんな一神父が、一時期フリーメーソンの中に入り込み、フランス革命の動乱
の原因を、全てフリーメーソンの陰謀に帰結させるような暴露本を出版する。
小生はむしろその方に、意図的な情報操作の可能性を感じます。

 それでは次回第121夜は、バリュエル神父の告発の内容についてでお話
しします。

( 追伸 )

 中曽根君、君も『原発イエス集団』のバリュエル神父
となって、誰かに責任を押し付けるんじゃないかね。

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プロフィール

工芸美術をやっています。2017年からスペイン語の試験を受けています。が、ドンキホーテはいまだに完読できていません。握力は小学生よりない力なし。ひっそりとこのシャバの片隅でモーニングを食べている凡人です。

るんるうん

Author:るんるうん
またの名はクマネルです。ふしぎなことが好きです。着物も好きです。

たまに、魚を捌きます。猫におしっこをかけられたこともありますし、珍しい体験もあります。

たまに-クッテネル-が記事を書きます。そちらもよろしく。

いつのまにか歳をとりました。

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