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トンデモ話は奥で繋がる(118) 23.8.3

トンデモ話は奥で繋がる 「第118夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪フリーメーソンの考察 ⑤≫  

 ★ 全ての手本・イギリス

 さて、再び吉村氏の『フリーメーソン』に戻ります。(ちなみに、同書は荒
俣氏も参考文献としてあげています。)
フリーメーソンが始めに伝播した
ランス
でも、当初はイギリスのロッジの模倣から始まっています。

 「 18世紀の初頭にイギリスで姿を見せたフリーメーソンは、瞬く
  間にヨーロッパ大陸に浸透してゆく。その理由として第一に、当
  時のイギリスが、政治的・経済的・文化的にヨーロッパ諸国の中
  で最も先進的
であったことをあげなくてはならない。

   政治的には名誉革命を経て、いち早く近代的な議会制度を確
  立し、経済的にはオランダとフランスとの戦争に勝利を収め、オ
  ランダに代わって世界貿易の主導権を握るなど、17世紀後半か
  ら18世紀前半のイギリスは栄光の頂点にいたのである。

   文化的にも、アイザック・ニュートンジョン・ロックの登場によ
  り、イギリスはヨーロッパの知的世界の中心的位置を占めていた。
   フリーメーソンは、このイギリスの海外進出に伴って世界各地
  に広がっていった。

   フリーメーソンは、まずイギリス崇拝が最も高まっていたフラン
  スに入る。1725年にパリで最初のロッジが設立される。
   1730年には、場所はロンドンであるが、『法の精神』で著名な
  モンテスキューがフリーメーソンに加入している。

   1736年には、パリにあった6つのロッジが合同して、ダーウェ
  ントウォーター卿をグランド・マスターに選出する。

   グランド・マスターの職務は、やがてフランス人に受け継がれ、
  1738年にダンタン公爵1743年にド・クレルモン伯爵が選出
  される。」

  (吉村正和『フリーメーソン』pp42-43《講談社現代新書》より転載)
 
 ★ イマイチ不人気なジャコバイト

 しかし同時に、政治的には厄介なものまで大陸に持ち込まれることになります。
 前夜お話しした「ジャコバイト」はイギリスを追われ、その活動の地を大陸に
求めますが、彼等の支持するカトリックを含め、必ずしも歓迎されたわけで
はない
ようです。荒俣氏は次のように述べています。

 「 これに対し、ジャコバイトも大陸でロッジを解説していった。
  ャコバイト系のロッジ
は、恐らく、イギリスのロッジとは独立して
  創られたものと思われるが、早くも1725年にはロッジが成立
  たと言われている。

   もともとフランスは、敵対国である時期も長かったイギリスの
  フリーメーソンに対し、好意的ではなかった。

   デカルトのような哲学者こそ、フリーメーソンへの関心を示し
  ていたのだが、一般的なフランス市民や、ルイ15世らフランス
  国王
たちは、プロテスタント勢力に与する結社を嫌っていた

   それに、カトリック教会も、陰謀と反乱を画策するジャコバイト
  系のフリーメーソンを、必ずしも応援するわけではなかった。何
  故なら、イギリスとの間で長らく続けてきた戦争に、嫌気がさし
  ていたからだ。

   スチュアート家が復活すれば、イギリス内でカトリックが有利
  
になるけれども、そのためにフリーメーソンと関係を持つという
  のは、政治情勢がより混乱するだけだと考えたのだ。 」

  (荒俣宏『フリーメーソン~「秘密」を抱えた謎の結社』p100
  《角川ONEテーマ21》より転載)

 
 ★ ラムジー登場

 しかし、ある人物の活動を機に、その事情が一変します。スコットランド生まれで
『薔薇十字団』の思想をもつアンドルー・マイケル・ラムジーは、フリーメーソ
ンの起源に独自の解釈を与え、その勢力を広げてゆきます。

 彼は1710年頃、後にフリーメーソンに入会するオレルアン公フィリップと知己
になったのを機に、有力者との交友を広げ、フランスに亡命したジャコバイトの頭
とも知り合って独自の構想を立てます。

 フランスは、十字軍の時代からスコットランド人の傭兵「スコッツ・ガード」 の力を
借りきた関係で、『騎士団』に対しては信用が厚く、十字軍内で戦った『聖ヨハネ騎
士団
』等は相当な好感度を持っていました。

 さらに、第114夜でお話した『テンプル騎士団』の生き残りがいるという噂を利用
し、それらが『聖ヨハネ騎士団』に吸収され、フリーメーソンの起源の一部になったと
いう説を唱えたのです。

 1737年には、彼は、フランス中がフリーメーソンに関心を持つきっかけとなる、有
名な演説草稿を書き上げます。荒俣氏によるその要約によれば、以下のようなもの
だったといいます。

 「 ラムジーの演説草稿は、フランスをジャコバイトのグループと結
  びつけて、世界を一大共和国に作り変えようという発想であった。

   ただし、イギリスのグランド・ロッジがシステムとして持っていた
  理念、すなわち各国は世界共和国の一家族であって、大きな統一
  的なグランド・ロッジ
を支え、友愛の精神を持って共和国を運営
  るという部分は、援用していた。」

  (荒俣宏『フリーメーソン~「秘密」を抱えた謎の結社』pp102-103
  《角川ONEテーマ21》より転載)


 その発想は、友愛精神を謳ってはいるものの、カトリックの権威をベースに、実力
行使
で奪い取る手法となれば、アヌンナキ側の意向に添った『世界統一政府』構想
とそれ程大差がないように見えます。

 つまり、このジャコバイトの思想を持った成員に限って言えば、フリーメーソンとい
う受け皿に寄生して『陰謀計画』を実行しようとした間者であった可能性はあります。

 しかし、その後のバチカンとの長期間の対立関係等をみても、この『陰謀』は、ジャ
コバイトに限った、極めてスケールの小さいもの
で、フリーメーソンは一時的に宿
主とされたに過ぎない
のではないかと、小生は感じます。   

 ★ グラン・トリアンの成立

 一方で、イングランド系の正規のロッジも、113夜でお話ししたとおり、モンテスキュ
ヴォルテール等の多くの啓蒙主義者達の、文化的・思想的な受け皿として次々と
会員を増やしてゆきます。

 そこへイギリスから、チャールズ・ラドクリフという有力なフリーメイソンがフランスに
渡ってきます。彼もジャコバイトの一人で、現在のパリ付近にロッジ・デ・ビュシーとい
うロッジを設立します。

 イギリスとは対照的に、チャールズのロッジは、対立すべき正規のロッジからもサポ
ート
を受け、やがて各ロッジがここに集合する形で、1773年には『グラン・トリアン』と
いうフランス独自のグランド・ロッジが成立します。

 このロッジは基本的にはジャコバイト系のロッジで、イングランドのロッジとは相容れ
ない
、いくつかの特色をもっていました。

 その最大のものが、イギリスではタブーであった政治活動に加担したことでしょう。こ
れは、元来イギリスを追われた過激なグループが、イギリスの王権の転覆を夢見て加
入してきた経緯からいって当然の帰結でした。

 また、ラムジーが『薔薇十字団』の思想を持っていたことで、オカルト的なものにも関
心を示した他、イギリスには全く無かった『テンプル騎士団』にもちなんだ、33位階の多
位階
を新たに加えます。

 またイギリスでは、入会に際し『宗教や政治に対し不偏不党』を掲げながら、実際に
は、女性やユダヤ人、黒人を迎え入れないという点を批判し、全ての者を受け入れる方
針を示します。

 さらに1877年の憲章では、フリーメーソンが従来の『神』ではない、理神的『宇宙の
創造者』を『至高の存在』
として『尊崇の念と信仰を持つ』としていた一文をも撤廃します。

 これらの点でイングランド系のグランド・ロッジには認められず、『非正規』 の扱いを受け
ます。こうして大陸のフリーメーソンは独自の道を進み始め、特に旧カトリック系の勢力
からは、危険な思想を持つ集団としてマークされることになります。

 こうした事態に対し、成員の中にも、このような動きが、フリーメーソンが従来培ってき
た結社の正当性を揺るがす
ことになるとの危惧の念が起こってきます。
 そして、それこそが『フリーメーソン陰謀論』の原点となるのです。

 次回第119夜はその背景から見てゆきます。

( 追伸 )

 中曽根君、君も『原発推進陰謀集団』を創ってはどうかね。
もっとも、君のような目立ちたがりには陰謀は無理かな。


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プロフィール

工芸美術をやっています。2017年からスペイン語の試験を受けています。が、ドンキホーテはいまだに完読できていません。握力は小学生よりない力なし。ひっそりとこのシャバの片隅でモーニングを食べている凡人です。

るんるうん

Author:るんるうん
またの名はクマネルです。ふしぎなことが好きです。着物も好きです。

たまに、魚を捌きます。猫におしっこをかけられたこともありますし、珍しい体験もあります。

たまに-クッテネル-が記事を書きます。そちらもよろしく。

いつのまにか歳をとりました。

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