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トンデモ話は奥で繋がる(112) 23.7.3

トンデモ話は奥で繋がる 「第112夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪寄り道~フランス革命と原発事故 ②≫  

 ★ 第2要因

 さて、前夜でお話しした「高等法院」の王権に対する反抗がフランス革命
「第1要因」とされています。しかし、これらは特権階級の利権抗争であり、
民衆の利害には全く縁のないものです。

 そもそもこの混乱は、王権側が「平等」を掲げて「非課税特権を廃しよう」
としたのに対し、貴族側が「自由」を掲げて「王権の専制を否定」するという
両立不能な現体制の矛盾に起因していました。

(この辺りの状況は、ちょうど『鳩山民主党政権』が改革路線を掲げた当
初の各省庁の抵抗劇によく似ています。そのひとつである脱原発『自
然エネルギー転換政策』
はいつの間にか『原発推進』にすり替わってし
まいました。

 と言っても、改革路線の鳩山氏も亀井氏も、『地下原発』なる紛い物の
推進者に名を連ねたりしており、小生は全面的に支持しているわけでは
ありません。要は『個人』ではなく、『行動』を支持するべきなのです。)

 しかし、ここに新たな要因が加わります。『全国三部会』が1789年に招集
されることが決まると、上層部の平民であるブルジョアを主体に、少数派貴
族である自由主義知識人
が加わった「パトリオット派」が出現します。

 彼等は、高等法院と王権の抗争に終始している政治を、根本から変革する
ための議論をするローカルな政治的・文化的サークルで、そのひとつであ
る「30人委員会」はシェイエスの『第三身分とは何か』というパンフレットを
出版し、大ベストセラーとなります。

 そして、来たるべき『全国三部会』を立憲的な「国民」代表機関にすることで、
現体制の矛盾に決着をつけようとしました。1789年5月5日に招集された議
会は、紆余曲折の末、憲法制定国民議会へと変貌します。

 自らの権力の消滅を自覚した宮廷側は、ここにいたってクーデタを画策し、
全国から3万の軍隊を、ヴェルサイユとパリに召集します。ここに至って民
衆は絶対王政打倒に、力をもって対決せざるをえなくなります。

 ★ 農民は敵か味方か

 しかし、一般民衆の第一の関心は、今昔を問わず「生活」にあります。この
時期に、もし彼らの「生活」が安定したものであったなら、恐らく、この革命は
なかったものと思われます。そこには「封建制度」ならではの農民の動向
ありました。

 当時の農民は自作農として完全に自足できる者は少なく、大多数は、都市
の市民と同じく穀物の購入者でした。凶作で穀物が不足すると、穀物価格が
上がる一方、封建地代小作料が相対的に上がり、彼等の購買力は低下
します。

 追い打ちをかけるように、都市のパンの値段は上がります。こうして都市の
パンの高騰と農村の飢餓とをひきおこし、1787年から、都市、農村ではさ
まざまな中規模の一揆・暴動が頻発していました。

 特に88年には天候不順でパンの価格が高騰し、89年の冬から春にかけて
は、全国の都市・農村で食糧暴動が発生しました。彼等は農村の大邸宅を
襲い、貴族をして、その権利を放棄させることもありました。

 また、領主を強要して、その一切の特権を放棄する旨を認めた書面に署名
さるとともに、司教に記録焼却を要求したりします。生活の窮乏は、農民を土地
の独占者にたいして一斉蜂起させたのです。

 彼等を突き動かしていた行動心理について、柴田三千雄氏は以下のように
分析しています。

 「 民衆を行動に駆り立てたのは、飢えという生理的原因よりは
  社会的、文化的な概念、つまり食糧不足は不作のためではな
  く、悪徳商人や領主の隠匿や買い占めによるものであり、これ
  が食糧の公正な配分という、民衆にとっての古来の慣習的権
  利を侵害
することへの怒りだった。

   そして、民衆は、慣習的権利の保障は当局の義務であるの
  で、自分達の行為は『秩序破戒』の『暴動』ではなく、当局への
  『警告』であり、当局がなすべきことを『代執行』する正当な行
  為
なのだ、と考えていた」

  (柴田三千雄『フランス史10講』p120《岩波新書》より転載)

 つまり、当初の農民の怒りは、「封建体制」そのものへと同時に「ブルジョア
ジー」にも向けられていた
のであり、「パトリオット派」としても、暴動による所
有権の侵害は憂慮すべき事項であり、両者は相反する関係だったのです。

 ★ 第3要因その1

 まさにこの時期に、『全国三部会』が招集されました。議会の第三身分は、
中・小ブルジョアの代表者からなっており、むしろ、彼らのほとんどは、体制
に対しては穏健派でした。

 しかし、彼等のうちの下層階級は、最後まで代表者及び国王に対抗して、こ
の会議を大規模な変革の会議に転化させました。その後押しとなる勇気を与
えたものこそ、都市及び農村の反乱だったのです。

 一方、王の軍隊の集結を知ったパリ市民は騒然となり、一般市民は食糧と
武器を集めるために奔走
します。富裕市民は軍隊への対抗と、市内の秩序
維持を兼ねた民兵を組織し、市民の間でも混乱が乗じてゆきます。

 その中で起こったのがバスティーユの占拠でした。ここは監獄であるととも
に要塞としての武器庫であり、民衆の目的は「政治犯の釈放」より「武器の引
き渡し」
であったと考えられます。

 司令官ド・ローネーとの武器の引き渡し交渉のさ中、民衆の乱入が起こり、守
備兵の発砲で銃撃戦となります。司令官は市庁舎に引き立てられる途中、暴徒
によって殺害されます。

 あくまで、自衛手段としてのハプニングでしたが、衝撃を受けたルイ16世は
軍隊を撤収させます。パリ市民は、自ら市長を選挙し市政を掌握し、やがてそ
の報を受けた地方都市にも次々と「市民革命」が起こります。

 一方、民兵を組織して秩序を回復することに努力していたブルジョアジー
とっては、このような展開は全く予想外のことで、ヴェルサイユに集まった第三
身分の代表者は、むしろ民衆の方に脅威を感じることになります。

 ★ 第3要因その2

 一方、農民も、バスティーユの占拠をきっかけに蜂起状態となりますが、彼等
には超えなければならない課題がありました。それは封建制度の根源である
「領主権」そのものの廃止であり、それこそがこの革命の核心だったのです。

 農民は、鎌や熊手で武装し、領主の館に押しかけ、契約文書をとりかえし、
属と屈辱のきずなを断ち切ろうとしました
。領主権を放棄させ、年貢不払いを
認めさせ、とりあげられた共有地を占拠しました。  

 この土地騒擾は、ほとんどが領主である国民議会の革命派議員にとっては
放置できない問題でした。かと言って軍隊の出動に頼れば、また、王の政治的立
場を強めることになってしまいます。

 そこで自由主義的貴族の議員たちは、8月4日の夜中に、反対派のいない中で、
抜き打ち的な議事を行い、通常では通すことが困難なアンシアン・レジームの根
幹をなす「領主制」の廃止を決議したのです。

 『国民議会は封建制度を完全に廃止する』の文句ではじまるその法令の中
で、農民が領主に対して負う負担はすべて廃止されることになり、農民暴動は
一斉に沈静化
します。確かに身分的には農民は解放されました。

 しかし、実質的に土地は解放されませんでした。農民の年貢の徴収権を売渡
や買取が規定されたにすぎず、農民は20年から25年分の年貢を一括払い
すれば、土地所有者としての資格が得られるというものでした。

 つまり、それができなければ、土地所有権は貴族のものとして、農民は借地料
として年貢を支払わなければならず、自由な土地を手に入れられるのは、少数の恵
まれた農民のみで、買取方法にも面倒な手続きが規定されていたのです。

 都市のブルジョアジーの多くもまた地主であり、農民の暴動は、彼らにも直接
利害関係があります。つまり、ブルジョアジーは、貴族たちを近代的な土地所
有者に転化
させ、貴族と妥協する道を選んだのです。

 ★ 民衆のパワーをごまかされるな

 以上が、フランス革命初期の経過です。この後も、ジャコバン党の恐怖政治
を経てナポレオン帝政の誕生と崩壊までと続いてゆくのですが、小生はここまでの
革命の経緯で『反原発運動』と対比して考えたい点が2つあります。

 一つ目は、「大きな革命は、一般民衆が動かない限り進展しない」ということで
す。フランス革命を本当の意味で動かしたのは、ブルジョアジーでも陰謀家でもな
、最も窮迫し、最大の人口を形成していた市民と農民でした。

 「原発廃止」の動きもそれと同じで、自分だけ完全防備で被災地を訪れる閣僚や、
現地に取材にも行かずに記事を書く大手ジャーナリストや、節電との名目で近郊地
を離れて自宅勤務するような官僚が力となるはずがありません。

 まず、現在及び将来に渡って、最も被害を受けている子ども達妊婦さん、それ
支えるべき家族コミュニティーが、しかるべき怒声を上げて、彼等を突き上げ
る行動に出なければ進まないのです。

 逆に言えば、どんな陰謀を巡らそうとも、一般大衆がその邪否を見極める目を持
っていれば、そんなに簡単には進んでゆかないのです。まず、あらゆる情報を、人物
の経歴や評判や常識ではなく、「納得できるか」で見極めることです。

 2つ目は、「パワーを逆利用する輩に注意する」ということです。そういう輩が改革
を進めるふりをして問題をすり替え
られてしまうと、フランス農民のように、結局は当
初の念願が果たせないような結果に陥るのです。

 それ程遠くない昔、日本の大衆は、行政の民営化要求というパワーを、恋墨・嶽
仲コンビにまんまと逆利用
され、郵便局の不便な解体や、派遣労働者の増大
外資系の優良企業乗っ取りなど、さんざんな目にあいました。

 今回の「原発廃止」についても、不必要な計画停電や、電力会社温存の再建策
地下原発構想など、さまざまな変化球を投げ込んで、民衆の「反原発」の動きを
すり替えようとする輩が続出
しています。

 コントロールも廃棄物処理も、人間には扱いきれない原発など「即刻廃止」
以外の選択肢はありません
。そうでなくとも今でさえ、現在までの廃棄物のツケは
残ってしまうのに、これ以上増やすなど狂気の沙汰です。

 電力など、まず全家庭が、無駄な番組を大型テレビで見ることを止めれば、か
なり節電されるでしょう。仮に代替エネルギーが間に合わなくても、小出氏の言うと
おり電力など、必要な所を優先して、それ以外の人は我慢するだけのことです。

 ようやくまとまりつつある「反原発」の一般民衆のパワーを、目的完遂の時まで消
してはならないのです
。また、それを利用する輩に、問題をすり替えさせてはな
らない
のです。これが、フランス革命初期の経緯に学ぶべきことです

 ★ 『平和』は『全民衆の結合』

 小生の読んだ、数少ない小説のひとつにトルストイ『戦争と平和』(新潮文
庫で全4巻【各約1.5㎝厚】計2,268頁の大作です。)があります。フランス革
命以後、ナポレオンのロシア侵略失敗までの時代を扱っています。

 そうした時代背景の中で、王族、貴族、平民そして農民に至るまで、実に大
勢の主人公を登場させ、対ナポレオン戦争前後の各個人の生き様を詳細に物
語っており、その個々人を繋げてゆく見事さに、最後まで飽きることがありませ
んでした。

 読後、小生は、この小説のテーマは、『戦争という出来事が、それとは一見無
関係に見える民衆ひとり一人の生活を、いかに数奇な運命へと導いてしまうの
か』
を描くことかと思っていました。

 ところが、『解説』に書かれた、トルストイ自身が掲げたテーマは意外なもの
でした。今夜のしめくくりとしては実に意味の深いものですので、少し抜粋して
みます。

 「 彼の考えの根底には、歴史は偉人によって動かされるものだと言う観
  念が残っていた。

   ところが、歴史の資料を詳細に調査し、心理的分析を重ねていくうち
  に、彼の言葉で言えば『神の意志』という、目に見えぬ何者かの力が大
  きく働いている
ことが確信されてきた。
  (…中略…)

   作戦や指揮や命令には関係なく、目に見えぬある力に支配されて、そ
  の自然の流れに従ったのである。彼は、その目に見えぬ、歴史を動かす
  力を、無数の人々の意志の結合、つまり、無限に小なるものの集まり
  考えた。個人の意志の総和である。

   軍の意志を無視して、自分の意志に従わせようとしたナポレオンが、
  結局は破れ、民衆の意志の声を心の耳で聞き、軍の気分を正しく捉え
  て、それに従ったクトゥーゾフが勝利を得たのである。

   そして、トルストイは、真の歴史は、子供を生み、育て、働き、苦しみ、
  喜び、善意や邪心、あらゆる美徳や悪徳をもつ数百万の民衆の生活
  から成り立つものである
、という考えに達した。 」

  (トルストイ『戦争と平和(四)』p533《新潮文庫》工藤誠一郎 解説より転載) 

 つまりトルストイは、この作品で、歴史は、英雄や陰謀家によって左右さ
れるのではなく、民衆の大多数意志の総和によって動いてゆく
、ということ
を描き出そうとしたのでした。

 そしてもうひとつ、トルストイが原稿につけた小説名の『平和』の部分は
ロシア革命前の旧字法では、『農業共同体、全民衆の結合』なっていた
ことが語られています。

 しかし、トルストイは、あえて誤植である『平和』を訂正しませんでした
つまり、彼は『全民衆の結合』こそが『戦争』を超えてゆく力だと理解して
訂正しなかったものと思われます。

 『原発』はもともと人間に害を及ぼす以外の何物でもありません。その意
味では、今は人間と原子力の『戦争』状態なのです。それに対抗するため
には『全民衆の結合』が必要なのだと思います。 

 さて、次回第113夜は、再度啓蒙主義者の話へと戻ります。

( 追伸 )

 中曽根君、「原発推進議員」も地上に出ないよう
地下に潜ってはどうかね。

目次のペーシへはこちらから





続いてやってます。超能力開発ESPシリーズです。

勘で当ててください。
-男の人の中の女の人を見分けてください。

縮歴史人物1IMG_0966



人物カードが4枚あります。歴史上の有名な人物が書かれたカードです。このカードのうち、一枚は女の人です。あとは全部男性です。たった一人の女の人は左から何番目にいるでしょう。勘を働かせて、女の人はどのカードかあててください。
下の投票用紙の、1から4までの数字をクリックして投票完了です。ぜひ挑戦してみてください。
ついでにどんな人かわかったら、コメントに書いてね。
結果発表は8月上旬です。
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No title

こんにちは。梵天丸といいます。いつもブログを楽しく拝見させていただいてます。
こちらもブログをしております。良かったら
総合リンクしていただければと思います。

Re: No title

> 総合リンクしていただければと思います。

わざわざコメントありがとうございます。
ブログ、拝見しました。
赤いテンプレートと、マジック絵?にびっくりしました。おもしろいですね。手で書いているというのが今の時代なかなかないです。インパクトありますね。ロックでもされてるんでしょうか。

リンク、オッケーです。よろしくお願いします。

返信ありがとうございます

リンクの許可ありがとうございます。
早速リンクさせていただきます。
今後も拝見させていただきます。
自分のブログもたまにでもいいので
覗いてください!!

Secret

プロフィール

工芸美術をやっています。2017年からスペイン語の試験を受けています。が、ドンキホーテはいまだに完読できていません。握力は小学生よりない力なし。ひっそりとこのシャバの片隅でモーニングを食べている凡人です。

るんるうん

Author:るんるうん
またの名はクマネルです。ふしぎなことが好きです。着物も好きです。

たまに、魚を捌きます。猫におしっこをかけられたこともありますし、珍しい体験もあります。

たまに-クッテネル-が記事を書きます。そちらもよろしく。

いつのまにか歳をとりました。

☆★☆管理画面★☆★


☆★☆

十二か月の着物

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