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トンデモ話は奥で繋がる(109) 23.6.21

トンデモ話は奥で繋がる 「第109夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪秘密結社の考察 ②≫  

 ★ 真の人間像

 始めに、『啓蒙主義―第2章 目標は人間科学』から、啓蒙主義の出発点
となった、キリスト教的な既存の「人間観」に対する批判と、彼等が目指してき
た方向性について、同書からいくつか抜粋してみます。

( なお見市雅俊氏<中央大文学部教授>の和訳版では、啓蒙主義者を、
当時彼等が自称していた『フィロゾーフ』(哲学者)と表記していますが、
ここでは『啓蒙主義者』と読み変えて転載します。)

 「 ルネサンスが発見した典型的な『人間』とは、概して定石どおり
  のものでもあった。
  (…中略…)
   ルネサンスの学者の大方は、家系図を辿って人類史を遡れば、
  アブラハム、ノア、最後に人間であるアダムにゆきつくと確信して
  いた。
  ………………………………………………………………………………

   ルネサンスが古典・古代のギリシア・ローマ的なものに新たに
  傾倒することに対して、キリストは、人類を罪と異教信仰の過ちか
  ら購うために死んだと説く敬虔な社会人は、内心、穏やかならぬ
  ものがあった。

   しかし、全体として見れば『古典古代熱』は、人間の本性と宿命
  についての予定調和的な展望を改めて強固なものにした。
  (…中略…)
   これらの古典古代の高貴な理想は、聖書に綴られ、教会によっ
  て権威づけられるキリスト教信仰の、純化された真理と結び付け
  られた。」
   
   (ロイ・ポーター『啓蒙主義』pp19-20《岩波書店 ヨーロッパ史入門
                           (見市雅俊・邦訳)》より転載)


 ルネサンスの精神とは、『本当の人間像』の追求としての古代回帰から出
発しており、神によって創造された特別な存在とするキリスト教とは相容れな
い部分があったにせよ、その初期において本質的な対立はなかったのです。

 ★ 神話的VS科学的

 しかし16世紀の半ばになると、科学的に解明されてゆく『人間』の世界と、『聖
書』の説く世界との矛盾
が次第に表面化してゆきます。
   
 「 しかしながら、ゆっくりとではあるが両者は切り離されていった。

   まず、宗教改革から
30年戦争の終結【1648年】に至るまで、
  ヨーロッパは、宗派及び王朝を巡る残忍な抗争によって苦境のど
  ん底に追いやられ、その結果、人間は高貴な存在であり、祖国の
  公的な活動に従事することで自己を実現するとした
ルネサンスの
  楽観的な信条が揺らぐことになった。          <同書p20>
  ……………………………………………………………………………… 
   
   さらに、知的にみて17世紀は、16世紀よりもさらなる破壊の時
  代となった。
  (…中略…)
   コペルニクス天文学は、17世紀になると、ケプラーからニュート
  ン
に至る一連の天才のおかげで受容され、地球とそれに鎮座する
  人間は、宇宙の中心から追放されることになった。 <同書p21>
  ………………………………………………………………………………

   17世紀も後半になると、さらなる不確定要因が目につくようにな
  る。宗教改革と対抗宗教改革以降、信仰の基本的な点を巡って、
  プロテスタントカソリックの聖書学者や神学者の間で激しい論争
  が展開した。

   両派の舌戦の中心となったのは、本当のキリスト教会とは誰のこ
  とで、どこにあり、どのようなものなのか、その権威はどこから由来
  するのか、さらに、聖書の一字一句は神の啓示を受けた字義どお
  り真実であるのか
どうかということであった。
  (…中略…)

   聖書では、世界は誕生してからわずか6000年しか経っていな
  いかのように書かれているが、本当にそうなのか。
   アダムが最初の人間だというのは本当だろうか。
   エデンの園で、蛇は本当にアダムとイブと会話をしたのだろうか。
   正義の慈悲深いはずの神が、大洪水の際にノアの一家を除いて
  人類全体を抹殺
することなどあり得るのだろうか。
   いずれにしても、ノアの洪水の水はどこから来たのだろうか、ま
  た何処に行ってしまったのだろうか。
   そもそも、大洪水は奇蹟だったのだろうか。
   ココリコ包囲の際、太陽はヨシュアのために文字通り動きを止め
  た
のだろうか、などなど。               <同書pp22-23>
  ………………………………………………………………………………   

   ローマ・カソリック教会はコペルニクスの学説を異端であると弾
  劾し、ガリレオ・ガリレイを裁きにかけたけれど、それは、真理に
  は常に敵がいる
ことを証明したにすぎない。      <同書p25>
  ………………………………………………………………………………   

   カソリックとプロテスタントとを問わず、キリスト教神学の基本的
  な教えでは、人間を『堕落』という『原罪』によって、手の施しようも
  ない程欠陥があると特徴づけるのが伝統になっていた。
  (…中略…)

   それとは対照的に、人間の本性に対する啓蒙主義の新しいアプ
  ローチは、生まれ持った罪深さという考え方を、非科学的で、根拠
  がない
と切り捨て、愛や、希望や、誇りや、野心のような情熱が、
  必ずしも邪悪になったり、破壊的になったりするわけではないとし
  た。

   しかるべく教導すれば、人間の向上を手助けすることもあり得る
  のだ。                            <同書p27>

   (ロイ・ポーター『啓蒙主義』pp19-27《岩波書店 ヨーロッパ史入門
                         (見市雅俊・邦訳)》より抜粋転載)


 
ケプラーが、我々の地球が太陽系の小さな『惑星』に過ぎないことを公理と
して以来、科学と宗教の宇宙観は全面的な対立の時代を迎えます。疑う余地
のない真理であった『聖書』の筋書きに、至る所でクレームがつけられます。

 多くの歴史学者は、これらの動きを指して、啓蒙主義者は、人間という存在
に対して『神話的な見方から理性的な見方』に前進したと賞賛します。

 確かに、ここに述べられている『聖書』に対する疑念の数々は『信仰的史実』
の矛盾点
を、『科学的見解』に照らして正しているように見えます。また、
『疑念をもつ』原点には、間違いなく科学的知識が大きく関わっています。

 しかし、彼等の感じていた疑念は、果たして非科学的ということだけ向けら
れたものだったのでしょうか。そこには、意図的に歪められた『神話』に対する
『隠蔽の臭い』を直感的に感じとっていたように、小生は思います。

 第五十八夜以降で見てきたように、ローマ・カソリック教会が史実として『聖書』
にしたためてきた物語は、古代から伝承されたシュメールの創世記を、至る所
改竄し、『キリスト意識』を封印したものです。

 一方で、もし純粋な『科学的見解』に立てば、『シュメールの創世記』そのもの
についても、(我々以外の知的生命体がいて、太陽系に飛来していることが
科学的に証明されない限りは)
否定的に捉えられるべきものです。

 しかし、この時期の自由主義者の中からは、第107夜でお話ししたジョルダー
ノ・ブルーノ
のように、多次元の世界や地球外文明についての見解を公表する
者も出ており、必ずしも『科学一辺倒』の見方ではありません

 つまり、彼等は『人間の誕生の真実』を知りたかったのではないかと思います。
そのために『隠蔽された部分』『科学的なメス』を入れつつも、それでも残る
『超科学的』な部分
まで否定するつもりはなかったと思います。

 ロイ・ポーターは、社会史の研究家としての立場上、そこまで踏み込んだ言及
はできないものの、以下の記述については、その辺りの感じを表現したものでは
ないかと、小生は思います。
 
 「 このようにして、啓蒙主義者は『神話的』な思考と手を切り、
  『神話から理性』に前進したと賞賛する。

   しかし、啓蒙主義者が基本的に行ったことは、「キリスト教」的
  な神話を「科学的」な神話によって、つまり、テクノロジーと工業
  化の時代にふさわしい神話によって置き換えたことだ、といった
  方がよいのではなかろうか。 」
  
       (ロイ・ポーター『啓蒙主義』p30 《岩波書店 ヨーロッパ史入門
                            (見市雅俊・邦訳)》より転載)


 ★ 営利優先か不平等か

 さて、そのような『人間観』に立てば、当然のことながら現在の『不平等』の問題
につきあたります。しかしながら、啓蒙主義者の多くは財産的な不平等について
は、容認の態度を示しています。
  
 「 啓蒙主義者が展開した新しい社会科学は、キリスト教的な王権神
  授説
、及び封建的な身分制度に対して大変批判的であった。

   しかし、ルソーのようなごく少数の例外を除けば、私有財産や個人
  の利益を神聖視する営利優先の社会については、鋭い批判らしきも
  のを展開することはなかった。

   多くの点で、啓蒙主義の「進歩」賛歌は、新しい営利優先の工業
  社会の、同じように苛酷な不平等や抑圧には目をつぶった。いずれ
  にしても、万事よくなっているのだから、ということであった。」

         (ロイ・ポーター『啓蒙主義』p32《岩波書店 ヨーロッパ史入門
                              (見市雅俊・邦訳)》より転載)


 彼等の考え方は、かつての小泉・竹中政権が目論んでいた『リベンジの機会
のある富の不平等は、不公平ではない』
とし、大企業経済最優先の政策を取っ
てきた政府を擁護するのと同じものです。

 彼等は社会的には恵まれた地位にあり、社会的にはむしろ当時の体制をその
まま維持した方が、居心地がよかったのではないでしょうか。その点で、自らの立
場すら危うくするような『フランス革命』を本気で後押しする可能性は、かなり
怪しいものとなります。

( 無論、前夜で述べたように『啓蒙主義者=フリーメイソン』ではなく、彼
らとは一線を隔した行動にをとったのかも知れません。しかし、少なくともそ
の初期には、これら啓蒙主義者の多くが参入していったのは確かです。

 また、当時の世界を牛耳ろうとするのであれば、庶民の革命を起こすより、
ロスチャイルド財閥のように、これらの王権を財政的に操ってしまった方が
てっとり早い
のではないでしょうか。)

 それでは実際に、彼等がどんな政治的行動を取ったのかについて、次回
第110夜でみることにします。


( 追伸 )

 中曽根君、原発推進大使として、ドイツやイタリアを
説得しにいってはどうかね

目次のペーシへはこちらから
 




続いてやってます。超能力開発ESPシリーズです。
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縮歴史人物1IMG_0966



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下の投票用紙の、1から4までの数字をクリックして投票完了です。ぜひ挑戦してみてください。
ついでにどんな人かわかったら、コメントに書いてね。
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プロフィール

工芸美術をやっています。2017年からスペイン語の試験を受けています。が、ドンキホーテはいまだに完読できていません。握力は小学生よりない力なし。ひっそりとこのシャバの片隅でモーニングを食べている凡人です。

るんるうん

Author:るんるうん
またの名はクマネルです。ふしぎなことが好きです。着物も好きです。

たまに、魚を捌きます。猫におしっこをかけられたこともありますし、珍しい体験もあります。

たまに-クッテネル-が記事を書きます。そちらもよろしく。

いつのまにか歳をとりました。

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