2010.11.30
トンデモ話は奥で繋がる(60) 22.11.30
トンデモ話は奥で繋がる 「第六十夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。
≪シェムは「名前」にあらず≫
★ イナンナの旅行服
(ジョン・ヘイウッド『世界古代文明史』《原書房(邦訳)》p25より転載)
現代考古学の研究によれば、最古の都市と国家は、紀元前4300年から3100年
頃の間に、メソポタミア南部に成立したとされており、初期の人口は5~8千人と推定さ
れています。
その最大の都市「ウルク」(聖書の「エレク」)には2つの聖域があり、そのひとつが天神
「アン」を奉るクッラバ地区、もうひとつが戦争と恋の女神「イナンナ」(彼女はギリシャ
神話の「アフロディーテ」に当たります。)を奉る「エアンナ地区」でした。
(ジョン・ヘイウッド『世界古代文明史』p24《原書房(邦訳)》より)
(ジョン・ヘイウッド『世界古代文明史』《原書房(邦訳)》p26より転載)
シュメールの文書によれば、地上には「天と地の神々」が住むための神殿である
ジッグラドが建てられたといます。「アン」についても何度か地球に降りてきており、
彼の神殿である「エ・アンナ」での壮大な儀式の様子が記されています。
一方、「イナンナ」は若い神であったため、もともとシュメールの東にあるアラタの
国を与えられたものの、色香で「アン」にうまく取り入り、頻繁にウルクの地を訪れ、
ほとんど主のいない「エ・アンナ」との間を自由に通勤(?)していました。
「イナンナ」は空を飛ぶ能力があったと、いくつもの文書が伝えており、かの女神
を象ったレリーフにも羽のようなものが見て取れます(ウィキペディア写真参照)。
しかし、体に生えていると言うよりは、むしろ身に着けている感じに見えます。
別の古文書には、この女神が旅に出る時には、7つの品を身に着けたていたと記
載されています。
① 頭につけたシュガルラ ② 耳につけた測定用ペンダント
③ 首にかけた小さな青い石の鎖 ④ 肩にのっけた対の石
⑤ 手に持った黄金の筒 ⑥ 胸を包んだ皮ひも
⑦ 身にまとったパラの服
これらが何であるのか、誰も説明ができないでいました。しかし1934年、そのヒン
トとなるものを、マリの遺跡発掘の一行が発見します。それは等身大の美しい婦人
の彫像で、一対の角をかたどった頭飾りが、女神であることを示していました。
その女神は⑤円筒形の物体を持っていたため、「つぼを持った女神」と名付けら
れます。そしてその頭には、①特殊なヘルメットをかぶっており、その両側には②パ
イロットのイヤホンにそっくりな突起物がついていたのです。
さらに女神の首の後ろには奇妙な四角い箱がつけられており、その箱はブラウス
の上から渡された⑥二本の平行した皮ひもと、④2つの大きな肩当てで支えられ
ていました。また、箱の底にはホースのようなものが取り付けられています。
この装いは、超高空飛行パイロットや宇宙飛行士の姿とそっくりです。ちなみに
⑦パラの服とは「統治者の服」という意味であり、①「シュガルラ」とは「遠く宇宙
に行かせるもの」という意味なのだそうです。
この特徴から見て、これが「イナンナ」であることはほぼ間違いないでしょう。⑤円筒
形の物体については用途は特定できませんが、通信機や宇宙食の容器などである可
能性が高いものと思われます。
古代の記録には、神々はこのような装具を、地球の空を飛ぶ時だけではなく、遠い
天界に昇った時にも身に着けていた、と記されています。この極めて現代的な描写は、
これらが単なる寓話ではなく、現実のものであったことをうかがわせます。
★ 天の舟に乗る女神
旅行服を身に着けたイナンナが天へ旅行するのを、賛美歌はこう歌っています。
天の淑女よ 天の服をまとい 雄々しく天に昇る
人々の住む大地を越えて 彼女はムーに乗って飛ぶ
ムーに乗る淑女よ 悦楽の翼もて天の高みに
人々の休める所を越えて 彼女はムーに乗って飛ぶ
「ムー」とは「火を噴きだすもの」という意味を持っています。また別の文書には、こ
の乗り物を「聖なる黒い風の鳥」と呼んでおり、それを格納するために、シュメールの
支配者グデアが囲いを作った時のことが記載されています。
そこには、その囲いの建設のために、巨大な横梁とたくさんの石材を遠くから運び
込む必要があったと記され、それが完成して初めて、その「聖なる鳥」は天界にとどま
ったり下界にとどまったりできるようになったと言っています。
また別の文書には、「聖なる鳥」が飛び立つ時は、「盛り上げたレンガの上に炎を
吹き付け」、「火炎のように光り、高く勢いよく飛んだ」とされています。また、レバノン
のビブロスで発見された、イシュタルの大神殿の様子を描いた古代貨幣には、円錐形
の物体が刻まれています。
(ゼカリア・シッチン『人類を創造した宇宙人』《徳間書店(邦訳)》p165より転載)
★ バベルの塔とは
また、「ムー」から派生した「シェム」("ムーであるもの"の意)という言葉は、旧約
聖書にも現れています。代々の聖書学者たちは、「シェム」という言葉が出てくるたび
に「名前」と訳す過ちを続けてきましたが、実際には「上部が楕円形の円錐の建造
物」を指します。
例えば「創世記」には、人間が「シェム」を作り上げようとした試みが述べられて
いますが、聖書学者たちは『名前を付けたいという人間の欲求』を表す「たとえ話」
として済ませてしまいました。
また、アラムを征服したダビデ王は、それを記念して「シェムを作った」とあります
が、 「名前を作った」では意味が通りません。空にそびえる円錐の建造物を作った
のです。それは古代に作られた「ムー」の形を模造したものなのです。
そして極め付けが「バベルの塔の物語」です。大洪水の後、シュメールの地で再
び繁栄を始めた人類は、レンガによる高層建築の技術を修得し、こう計画します。
わが都市を建てよう その頂が天にも届く塔を
そしてシェムも作ろう 地球上くまなく行かれるように
しかし、この人間の計画を、神々は好ましく思わなかったのです。
そして神は降り来て アダムの子らが建てた都市と塔を見たり
神は言われた
『 見よ、すべての人々が同じ言葉をしゃべり同じ民である。
そして、これが彼らの企みの始まりなのだ
人々がしようと企むことは全て成し遂げてしまうだろう。』
そして、神は自分の仲間たちに言った
『 一緒に降りてゆこう
そして、人間どもの言葉をまぜこぜにしてやろう
人間が互いに他人の言葉がわからなくなるように 』
そして、神は、そこからまき散らした 全ての地球の表面に
そして、人々は都市を作るのをやめた
それゆえに、その地の名をバベルという
そこで、神が地球の言葉を混ぜたから
ここで前段の「シェム」を「名前」と訳してしまうと、この話が全く寓話的になってしま
います。 「シェム」とは、神々同様、「地球上くまなく行かれる」ものであり、だからこ
そ、その使用は神々だけの特権としたかったと考えればスムーズに理解できます。
★ 創世記第6章
最後に、シッチンは創世記の第6章の冒頭を抜書きしています。この時代とは、ア
ダム以後、代々人類が増え続けた時代と、大洪水前の、神々が人類の蛮行に幻
滅していた頃の中間の時期に当たります。
人が地のおもてに増え始めて 娘たちが彼らに生まれたとき
神の子たちは人の娘たちの美しいのを見て
自分の好む者を妻にめとった
(…中略…)
神々ネフィリムは、地上にいた
その当時にも、それからずっと後まで
神々の息子たちが アダムの娘たちと同棲した
そして子供が生まれた
彼らは永遠の力を身に着けた シェムを持つ人たちとなった
ここでも聖書学者たちは、「シェムを持つ人たち」を「名前を持つ人たち=有名な
人たち」と訳しています。そうではなく、神々は地球に滞在するようになったからこそ、
「天と地を行き来する乗り物」である「シェム」を持つ人となったのです
このように、シュメールの「天と地の神々」とは、ロケットのような乗り物で、
降りてきて、地上に君臨していた者たちを指していたのです。それでは彼らが
いったいどこから降りてきたのか次回第六十一夜は、彼等の故郷の話へと続
きます。
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-弟子のクッテネルがお送りします。
≪シェムは「名前」にあらず≫
★ イナンナの旅行服

(ジョン・ヘイウッド『世界古代文明史』《原書房(邦訳)》p25より転載)
現代考古学の研究によれば、最古の都市と国家は、紀元前4300年から3100年
頃の間に、メソポタミア南部に成立したとされており、初期の人口は5~8千人と推定さ
れています。
その最大の都市「ウルク」(聖書の「エレク」)には2つの聖域があり、そのひとつが天神
「アン」を奉るクッラバ地区、もうひとつが戦争と恋の女神「イナンナ」(彼女はギリシャ
神話の「アフロディーテ」に当たります。)を奉る「エアンナ地区」でした。
(ジョン・ヘイウッド『世界古代文明史』p24《原書房(邦訳)》より)

(ジョン・ヘイウッド『世界古代文明史』《原書房(邦訳)》p26より転載)
シュメールの文書によれば、地上には「天と地の神々」が住むための神殿である
ジッグラドが建てられたといます。「アン」についても何度か地球に降りてきており、
彼の神殿である「エ・アンナ」での壮大な儀式の様子が記されています。
一方、「イナンナ」は若い神であったため、もともとシュメールの東にあるアラタの
国を与えられたものの、色香で「アン」にうまく取り入り、頻繁にウルクの地を訪れ、
ほとんど主のいない「エ・アンナ」との間を自由に通勤(?)していました。
「イナンナ」は空を飛ぶ能力があったと、いくつもの文書が伝えており、かの女神
を象ったレリーフにも羽のようなものが見て取れます(ウィキペディア写真参照)。
しかし、体に生えていると言うよりは、むしろ身に着けている感じに見えます。
別の古文書には、この女神が旅に出る時には、7つの品を身に着けたていたと記
載されています。
① 頭につけたシュガルラ ② 耳につけた測定用ペンダント
③ 首にかけた小さな青い石の鎖 ④ 肩にのっけた対の石
⑤ 手に持った黄金の筒 ⑥ 胸を包んだ皮ひも
⑦ 身にまとったパラの服
これらが何であるのか、誰も説明ができないでいました。しかし1934年、そのヒン
トとなるものを、マリの遺跡発掘の一行が発見します。それは等身大の美しい婦人
の彫像で、一対の角をかたどった頭飾りが、女神であることを示していました。
その女神は⑤円筒形の物体を持っていたため、「つぼを持った女神」と名付けら
れます。そしてその頭には、①特殊なヘルメットをかぶっており、その両側には②パ
イロットのイヤホンにそっくりな突起物がついていたのです。
さらに女神の首の後ろには奇妙な四角い箱がつけられており、その箱はブラウス
の上から渡された⑥二本の平行した皮ひもと、④2つの大きな肩当てで支えられ
ていました。また、箱の底にはホースのようなものが取り付けられています。
この装いは、超高空飛行パイロットや宇宙飛行士の姿とそっくりです。ちなみに
⑦パラの服とは「統治者の服」という意味であり、①「シュガルラ」とは「遠く宇宙
に行かせるもの」という意味なのだそうです。
この特徴から見て、これが「イナンナ」であることはほぼ間違いないでしょう。⑤円筒
形の物体については用途は特定できませんが、通信機や宇宙食の容器などである可
能性が高いものと思われます。
古代の記録には、神々はこのような装具を、地球の空を飛ぶ時だけではなく、遠い
天界に昇った時にも身に着けていた、と記されています。この極めて現代的な描写は、
これらが単なる寓話ではなく、現実のものであったことをうかがわせます。
★ 天の舟に乗る女神
旅行服を身に着けたイナンナが天へ旅行するのを、賛美歌はこう歌っています。
天の淑女よ 天の服をまとい 雄々しく天に昇る
人々の住む大地を越えて 彼女はムーに乗って飛ぶ
ムーに乗る淑女よ 悦楽の翼もて天の高みに
人々の休める所を越えて 彼女はムーに乗って飛ぶ
「ムー」とは「火を噴きだすもの」という意味を持っています。また別の文書には、こ
の乗り物を「聖なる黒い風の鳥」と呼んでおり、それを格納するために、シュメールの
支配者グデアが囲いを作った時のことが記載されています。
そこには、その囲いの建設のために、巨大な横梁とたくさんの石材を遠くから運び
込む必要があったと記され、それが完成して初めて、その「聖なる鳥」は天界にとどま
ったり下界にとどまったりできるようになったと言っています。
また別の文書には、「聖なる鳥」が飛び立つ時は、「盛り上げたレンガの上に炎を
吹き付け」、「火炎のように光り、高く勢いよく飛んだ」とされています。また、レバノン
のビブロスで発見された、イシュタルの大神殿の様子を描いた古代貨幣には、円錐形
の物体が刻まれています。

(ゼカリア・シッチン『人類を創造した宇宙人』《徳間書店(邦訳)》p165より転載)
★ バベルの塔とは
また、「ムー」から派生した「シェム」("ムーであるもの"の意)という言葉は、旧約
聖書にも現れています。代々の聖書学者たちは、「シェム」という言葉が出てくるたび
に「名前」と訳す過ちを続けてきましたが、実際には「上部が楕円形の円錐の建造
物」を指します。
例えば「創世記」には、人間が「シェム」を作り上げようとした試みが述べられて
いますが、聖書学者たちは『名前を付けたいという人間の欲求』を表す「たとえ話」
として済ませてしまいました。
また、アラムを征服したダビデ王は、それを記念して「シェムを作った」とあります
が、 「名前を作った」では意味が通りません。空にそびえる円錐の建造物を作った
のです。それは古代に作られた「ムー」の形を模造したものなのです。
そして極め付けが「バベルの塔の物語」です。大洪水の後、シュメールの地で再
び繁栄を始めた人類は、レンガによる高層建築の技術を修得し、こう計画します。
わが都市を建てよう その頂が天にも届く塔を
そしてシェムも作ろう 地球上くまなく行かれるように
しかし、この人間の計画を、神々は好ましく思わなかったのです。
そして神は降り来て アダムの子らが建てた都市と塔を見たり
神は言われた
『 見よ、すべての人々が同じ言葉をしゃべり同じ民である。
そして、これが彼らの企みの始まりなのだ
人々がしようと企むことは全て成し遂げてしまうだろう。』
そして、神は自分の仲間たちに言った
『 一緒に降りてゆこう
そして、人間どもの言葉をまぜこぜにしてやろう
人間が互いに他人の言葉がわからなくなるように 』
そして、神は、そこからまき散らした 全ての地球の表面に
そして、人々は都市を作るのをやめた
それゆえに、その地の名をバベルという
そこで、神が地球の言葉を混ぜたから
ここで前段の「シェム」を「名前」と訳してしまうと、この話が全く寓話的になってしま
います。 「シェム」とは、神々同様、「地球上くまなく行かれる」ものであり、だからこ
そ、その使用は神々だけの特権としたかったと考えればスムーズに理解できます。
★ 創世記第6章
最後に、シッチンは創世記の第6章の冒頭を抜書きしています。この時代とは、ア
ダム以後、代々人類が増え続けた時代と、大洪水前の、神々が人類の蛮行に幻
滅していた頃の中間の時期に当たります。
人が地のおもてに増え始めて 娘たちが彼らに生まれたとき
神の子たちは人の娘たちの美しいのを見て
自分の好む者を妻にめとった
(…中略…)
神々ネフィリムは、地上にいた
その当時にも、それからずっと後まで
神々の息子たちが アダムの娘たちと同棲した
そして子供が生まれた
彼らは永遠の力を身に着けた シェムを持つ人たちとなった
ここでも聖書学者たちは、「シェムを持つ人たち」を「名前を持つ人たち=有名な
人たち」と訳しています。そうではなく、神々は地球に滞在するようになったからこそ、
「天と地を行き来する乗り物」である「シェム」を持つ人となったのです
このように、シュメールの「天と地の神々」とは、ロケットのような乗り物で、
降りてきて、地上に君臨していた者たちを指していたのです。それでは彼らが
いったいどこから降りてきたのか次回第六十一夜は、彼等の故郷の話へと続
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