2010.09.01
トンデモ話は奥で繋がる(45) 22.9.1
トンデモ話は奥で繋がる 「第四十五夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。
≪UFO、かくあるべし?≫
★ UFOに関するお馴染みのバトル
さて、皆さんは、UFOについてどんなイメージをお持ちでしょうか。まず大きく
2通りの人達に分かれると思います。いわゆるUFO肯定論者とUFO否定論
者で、昔からテレビのバトル番組の格好のネタにされてきました。
否定論者の主張は、概ね次のようなものにまとめられます。
① 我々の太陽系には、地球以外に知的生物の存在する惑星は知られておら
ず、万一別の太陽系のどこかに生命体が居たとしても、物理的に自由に訪
問できる距離にあるとは思われない。
② UFO現象の多くは、単なる流星や飛行機等の見間違いである場合が多く、
それ以外についても、他の物理現象によって説明がつくものである。
③ UFOの乗組員、もしくは宇宙人との遭遇例には「地球外からの訪問」を示す
確実な証拠に乏しく、しばしば、地球上にありふれた物品を残す。
④ コンタクトの際、遭遇者の理解できる言語で話をするなど、不自然な点が
多い。 また、大災害などの予言的なメッセージの多くは実現していない。
一方で、いわゆる「ニューエイジ」のスピリチュアリズムの多くは、地球外生命
体の存在を前提にしています。彼等が肉体を持って「UFOで飛来する」かどうか
はまちまちですが、メッセージの送信者であるシリウス人、プレアデス人、クラリ
オン星人…等々の存在無くしては成り立ちません。
しかしながら、UFOの目撃者や宇宙人とのコンタクトの体験例は次々と増えてゆ
くものの、なかなか目に見えるような形での実証が出来ないのが現状で、肯定論
者のちょっとした体験例の矛盾が出るたびに、否定論者から集中砲火を浴びるの
が常です。
それでも、肯定論者達の強い味方となっているのが、世界7不思議に代表される
超古代建造物や、世界各地に残されているオーパーツでしょう。それらは、我々の
祖先の技術水準を超える存在の関与無しでは、作成が極めて難しいものばかり
です。
ウィキペディアの記述では、何世代もの時間をかければ古代人でも作成可能であ
るとか、近代の加工の痕跡があるなど、中立的な記述となっていますが、グラハム・
ハンコックの『神々の指紋』等で指摘されているとおり、現代の我々の技術水準を
しても建造不可能なものがいつくも存在するのです。
無論、それが宇宙人の手によるものではなく、かつての地球人が我々を超える
技術水準を持っていた可能性もあります。しかしそれならば、彼等自身の科学力
で「第2の地球」へ飛び立ち、「宇宙人」となった可能性もありますし、地球外から
飛来した宇宙人が「地球人」となった可能性もゼロではないわけです。
★ UFOとその乗組員のあるべき?姿
そんな中で、こうした「否定論者」と「肯定論者」とのバトルを、別の角度から眺め
ている人達がいます。彼等の主眼は、この議論の決着をつけることではなく、むし
ろ、事実としては「どちらも正しい」が故に、どらちも真実を見誤っているのではな
いかというものです。
私たちは、一般にUFOと言えば、肯定・否定の別を問わず、我々の知らない未知
の物質を元に、未知の動力源を推進力とする、我々の科学技術をはるかに超えた
スーパーテクノロジーの塊のような機械であると決め込んでいる人達が大半です。
また、その乗組員である宇宙人は、継ぎ目のない揃いのボディースーツに身を
包み、我々の抵抗を一瞬で封じ込めてしまうような武器を携えて、淡々と目的を
果たした後、高尚なメッセージを残して去ってゆく姿を想像しています。
これら「あるべき姿」の多くは、興行的で大衆受けのする、主流のSF映画に描か
れてきたイメージに過ぎないのですが、いつの間にか我々の共通のビジョンとして
すり込まれており、それからかけ離れたものに対しては「違和感」を持ちます。
しかしながら、現実にUFOや宇宙人に遭遇してしまった人達の報告例には、この
ビジョンからかけ離れてしまうものが数多くあります。彼らがその「事実」を真剣に
語れば語る程、一般的な人達はおろか、UFO肯定論者からも白眼視されることに
なります。
★ もし、こんな乗組員に遭遇したら
その辺りの、UFO肯定論者のこだわりについて、UFO研究の第一人者であるジ
ョン・A・キールは、そうした事態について、動物学者にして超常現象研究家のアイ
ヴァン・T・サンダーソンが述べた言葉を紹介しています。
「 我が地球からの宇宙調査船の乗組員が、
もし①中年のブッシュマンの女だったり、
②黒色に近い肌に純白の民族衣装を着て頭にターバンを巻いたナイジ
ェリア人だったり、
③プロンドの健康美したたるスウェーデン娘だったり、
④豊かな赤い頭髪をもじゃもじゃ伸ばした青黒い肌のメラネシア人だ
ったり、
⑤日本のかわいい児童だったり、
⑥つやのよい黒髪をウェーブさせた、象牙のような肌のナポリ人だったり
したら、他のどこかの惑星でいったい何が起こるか、想像してみられるとよい。
その惑星の住民がいささかでも知的であったら、ほとんどヒステリーじみた興
奮状態に陥り、いままで述べたような連中が宇宙用乗物から降りて、植物や家畜
などを採取しているところに出会ったなどと主張する連中を、そこの官憲が直ち
に監禁してしまうだろう。
この6つのタイプのうちのわずか1つか2つが、宇宙船に乗り組んでいるとこ
ろを目撃されたなら、事態はいよいよもって混乱して来る。
そして、これらのタイプのただ1つだけでも、同時に異なる場所で異なる人々
によって目撃されたなら、目撃者たちの間で、誰が真実を語り、誰が妄想を逞し
くしているのかという議論が沸騰して、流血を見るに至る可能性も強い。
この状態がとりも直さず、我々(地球人)が現在おかれている状態なのである。」
《ジョン・A・キール著「不思議現象ファイル」ポーダーランド文庫
p216-217より引用》
一方で、こうしたタイプの目撃者となり、自分の目で見た筈の事実を誰からも信用
されず、やがてその体験を心理的に封印してしまった不幸な人達の例は、特にこの
100年間で、急激に増えていきました。
一体、彼らの体験は何だったのか…。この奇妙な問題にスポット
を当てる人物が日本にもいます。1998年の6月に『彼らはあまり
にも知りすぎた』と題されたいうハードカバー本が三五館から出版
されました。
著者は1969年生まれの濱田政彦。当時はまだ31歳の若者でし
た。幼少期からギリシア神話に惹かれ、古代史とキリスト教の関
係を解くことをライフワークとしようと、3年間のサラリーマン生活の後、
大学院に進み、古代ギリシア哲学を専攻しつつ、グノーシス思想等
の研究もしているというユニークな哲学者です。
当時の小生は、UFO現象は"それそのもの"として、単発的な興味しか持っていな
かったのですが、彼の分析に触れるにつれ、どうもイマイチ納得できなかった、その
他の単発的な疑問が、ひとつひとつパズルのように繋がってゆくのです。
次回第四十六夜から、その彼の著書の内容に入ってゆきます。
目次のペーシへはこちらから
-弟子のクッテネルがお送りします。
≪UFO、かくあるべし?≫
★ UFOに関するお馴染みのバトル
さて、皆さんは、UFOについてどんなイメージをお持ちでしょうか。まず大きく
2通りの人達に分かれると思います。いわゆるUFO肯定論者とUFO否定論
者で、昔からテレビのバトル番組の格好のネタにされてきました。
否定論者の主張は、概ね次のようなものにまとめられます。
① 我々の太陽系には、地球以外に知的生物の存在する惑星は知られておら
ず、万一別の太陽系のどこかに生命体が居たとしても、物理的に自由に訪
問できる距離にあるとは思われない。
② UFO現象の多くは、単なる流星や飛行機等の見間違いである場合が多く、
それ以外についても、他の物理現象によって説明がつくものである。
③ UFOの乗組員、もしくは宇宙人との遭遇例には「地球外からの訪問」を示す
確実な証拠に乏しく、しばしば、地球上にありふれた物品を残す。
④ コンタクトの際、遭遇者の理解できる言語で話をするなど、不自然な点が
多い。 また、大災害などの予言的なメッセージの多くは実現していない。
一方で、いわゆる「ニューエイジ」のスピリチュアリズムの多くは、地球外生命
体の存在を前提にしています。彼等が肉体を持って「UFOで飛来する」かどうか
はまちまちですが、メッセージの送信者であるシリウス人、プレアデス人、クラリ
オン星人…等々の存在無くしては成り立ちません。
しかしながら、UFOの目撃者や宇宙人とのコンタクトの体験例は次々と増えてゆ
くものの、なかなか目に見えるような形での実証が出来ないのが現状で、肯定論
者のちょっとした体験例の矛盾が出るたびに、否定論者から集中砲火を浴びるの
が常です。
それでも、肯定論者達の強い味方となっているのが、世界7不思議に代表される
超古代建造物や、世界各地に残されているオーパーツでしょう。それらは、我々の
祖先の技術水準を超える存在の関与無しでは、作成が極めて難しいものばかり
です。
ウィキペディアの記述では、何世代もの時間をかければ古代人でも作成可能であ
るとか、近代の加工の痕跡があるなど、中立的な記述となっていますが、グラハム・
ハンコックの『神々の指紋』等で指摘されているとおり、現代の我々の技術水準を
しても建造不可能なものがいつくも存在するのです。
無論、それが宇宙人の手によるものではなく、かつての地球人が我々を超える
技術水準を持っていた可能性もあります。しかしそれならば、彼等自身の科学力
で「第2の地球」へ飛び立ち、「宇宙人」となった可能性もありますし、地球外から
飛来した宇宙人が「地球人」となった可能性もゼロではないわけです。
★ UFOとその乗組員のあるべき?姿
そんな中で、こうした「否定論者」と「肯定論者」とのバトルを、別の角度から眺め
ている人達がいます。彼等の主眼は、この議論の決着をつけることではなく、むし
ろ、事実としては「どちらも正しい」が故に、どらちも真実を見誤っているのではな
いかというものです。
私たちは、一般にUFOと言えば、肯定・否定の別を問わず、我々の知らない未知
の物質を元に、未知の動力源を推進力とする、我々の科学技術をはるかに超えた
スーパーテクノロジーの塊のような機械であると決め込んでいる人達が大半です。
また、その乗組員である宇宙人は、継ぎ目のない揃いのボディースーツに身を
包み、我々の抵抗を一瞬で封じ込めてしまうような武器を携えて、淡々と目的を
果たした後、高尚なメッセージを残して去ってゆく姿を想像しています。
これら「あるべき姿」の多くは、興行的で大衆受けのする、主流のSF映画に描か
れてきたイメージに過ぎないのですが、いつの間にか我々の共通のビジョンとして
すり込まれており、それからかけ離れたものに対しては「違和感」を持ちます。
しかしながら、現実にUFOや宇宙人に遭遇してしまった人達の報告例には、この
ビジョンからかけ離れてしまうものが数多くあります。彼らがその「事実」を真剣に
語れば語る程、一般的な人達はおろか、UFO肯定論者からも白眼視されることに
なります。
★ もし、こんな乗組員に遭遇したら
その辺りの、UFO肯定論者のこだわりについて、UFO研究の第一人者であるジ
ョン・A・キールは、そうした事態について、動物学者にして超常現象研究家のアイ
ヴァン・T・サンダーソンが述べた言葉を紹介しています。
「 我が地球からの宇宙調査船の乗組員が、
もし①中年のブッシュマンの女だったり、
②黒色に近い肌に純白の民族衣装を着て頭にターバンを巻いたナイジ
ェリア人だったり、
③プロンドの健康美したたるスウェーデン娘だったり、
④豊かな赤い頭髪をもじゃもじゃ伸ばした青黒い肌のメラネシア人だ
ったり、
⑤日本のかわいい児童だったり、
⑥つやのよい黒髪をウェーブさせた、象牙のような肌のナポリ人だったり
したら、他のどこかの惑星でいったい何が起こるか、想像してみられるとよい。
その惑星の住民がいささかでも知的であったら、ほとんどヒステリーじみた興
奮状態に陥り、いままで述べたような連中が宇宙用乗物から降りて、植物や家畜
などを採取しているところに出会ったなどと主張する連中を、そこの官憲が直ち
に監禁してしまうだろう。
この6つのタイプのうちのわずか1つか2つが、宇宙船に乗り組んでいるとこ
ろを目撃されたなら、事態はいよいよもって混乱して来る。
そして、これらのタイプのただ1つだけでも、同時に異なる場所で異なる人々
によって目撃されたなら、目撃者たちの間で、誰が真実を語り、誰が妄想を逞し
くしているのかという議論が沸騰して、流血を見るに至る可能性も強い。
この状態がとりも直さず、我々(地球人)が現在おかれている状態なのである。」
《ジョン・A・キール著「不思議現象ファイル」ポーダーランド文庫
p216-217より引用》
一方で、こうしたタイプの目撃者となり、自分の目で見た筈の事実を誰からも信用
されず、やがてその体験を心理的に封印してしまった不幸な人達の例は、特にこの
100年間で、急激に増えていきました。

一体、彼らの体験は何だったのか…。この奇妙な問題にスポット
を当てる人物が日本にもいます。1998年の6月に『彼らはあまり
にも知りすぎた』と題されたいうハードカバー本が三五館から出版
されました。
著者は1969年生まれの濱田政彦。当時はまだ31歳の若者でし
た。幼少期からギリシア神話に惹かれ、古代史とキリスト教の関
係を解くことをライフワークとしようと、3年間のサラリーマン生活の後、
大学院に進み、古代ギリシア哲学を専攻しつつ、グノーシス思想等
の研究もしているというユニークな哲学者です。
当時の小生は、UFO現象は"それそのもの"として、単発的な興味しか持っていな
かったのですが、彼の分析に触れるにつれ、どうもイマイチ納得できなかった、その
他の単発的な疑問が、ひとつひとつパズルのように繋がってゆくのです。
次回第四十六夜から、その彼の著書の内容に入ってゆきます。
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