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トンデモ話は奥で繋がる(23) 22.4.18

トンデモ話は奥で繋がる 「第二十三夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪スピリチュアリズムの「正統性」とは⑩≫

★ トランス状態と「前世」知覚の反証

 さて、批判①については、

  「前世」については、本人を始め、トランス状態となった「霊能
  者」にも知ることは出来ず、仮に「霊界人」が語ったとしても
  ても、「霊能者」本人の意識には残らないはずである。


 というものでした。まず、反証をひとつ示しておきます。第十五夜
で「心の道場」自身が『スピリチュアリズム入門』で、心霊治療家と
してその「霊的能力」の高さを紹介しているエドガー・ケイシーにつ
いてです。

 以下、彼の治療法について日本での普及活動をしている、「福田高
槻氏」
の著書『人生を変える健康法』及び、ケイシーの転生に関する
リーディング研究者の一人であるジナ・サーナミラ『転生の秘密』
から紹介してみます。

 ★ エドガー・ケイシーの前世リーディング

 ケイシーには、幼年時代から心霊と交流する能力があり、小学校高
学年の時には既に、以下のような(後に「リーディング」と名づけら
れる)能力を示しています。

  彼自身が、野球中の球が背中に当たって一時的に昏倒し、その場
 は意識を取り戻して帰宅したものの、自宅で昏睡状態に入り、急に
 威厳のある別人の声で、彼の脳と脊椎のダメージの状況と、通常と
 は全く違った治療法
について、家人に指示を与えた。

 24才の時、カゼが元で「声が出なくなった」際、催眠術師でもあっ
たレインの勧めで、自ら催眠状態に入り、その症状の原因と治療法を
聞き出し、レインが指示通りの治療法を行ったところ、再び声がでる
ようになります。

 レインは「それならば、他の人の診断と治療法も聞きだせるのでは
ないか」と考え、ケイシーに実験を提案します。当時は語られた内容
について全く無自覚であった彼は、「間違った指示」がされた場合の
危険性を考え、最初はためらいますが、「実験であるから治療代は
とらない」
との条件付きで了承します。

 以後、ケイシーのリーディングの話は人づてに広まり、多くの原因
不明の病状で悩む患者から、その治療の効果の評判を得ます。
 ある時、占星術学者であったラマースの求めで、占星術の"正確さ"
についてリーディングを行ったところ、

  出生時の天体の運行は、当人の運命に大きな意味を持ってはいる
 が、当人の魂が生前どのような
輪廻転生をしてきたかが考慮されな
 い限り、正確なものとはならない


 との回答を得ます。そしてこれをきっかけに、当人の現在の肉体的
症状のみにかかる『フィジカル・リーディング』とは別に、「前世」
とのかかわりを考慮した『ライフ・リーディング』
が始まります。

 こうして、さらに彼の評判は高まり、各地からの「リーディング」
の予約が向こう1年間も埋まってしまうという状況の中、誰の申し出
にも背を向けることなく、時には午前中4人、午後にも4人というハー
ドな作業を黙々とこなしていきます。

 そんな中、当初はリーディング中全く「無自覚」であった彼ですが、
57歳の時からは完全に自覚するようになったといいます。
 しかし、その過酷な精神の消耗で、67歳でこの世を去っています。

 ★ ライフ・リーディングと「心の道場」 

 もっとも「心の道場」は、このような前世を霊視する『ライフ・リ
ーディング』については、ほとんどが「思い込み」による妄想である
としているため、反証にならないと主張するかも知れません。
 そうした場合、ケイシーのリーディングの半分以上が"評価に値しな
い"
ということになります。

 (さらに、ケイシーの『予言』の幾つかが現実とはならなかった点
 等を指摘されるかも知れませんが、『予言』の実現性については、
 いずれ章を改めて述べてみたいと思っています。)

 「心の道場」は、『ニューズレター №2』等で現在の『ニューエイ
ジ』
的な活動を「スピリチュアリズム」と同質のものと評価しながら
も、その『チャネリング』の多く(特に『自己愛』を認めるもの)に
ついて「低級霊」によるものとして一線を画しています。

 江原氏とも親交のあった金城寛氏が会長となっているIIS(アイイス
国際スピリチュアリズム協会)とは、かつてはその会報中に「心の
道場」の活動の紹介があった
程、最も親密な同胞であったと思われます
が、IISが『ライフ・リーディング』も取り入れた活動をしているため
か、今ではその名前が掲載されなくなりました。

 また『ニューズレター №33』では、現会員以外には新たな会員を加
えない方針
などが掲載されており、かつての会員の活動の一部に触れて
きた小生にとっては、その「孤立化」の方向に寂しさを感じます。

 ★ 『シルバーバーチの霊訓』のみ?

 小生は、「心の道場」の活動そのものや、「霊的真理」については、
何ら異議を申し立てるつもりはありません。彼(女)らこそ、まさに
「スピリチュアリズム」の原点を受け継いでいると思いますし、小生
が「スピリチュアリズム」に関心を持ち、こうしてブログを書いてい
るのも、彼(女)らの地道な活動があったからに他なりません。

 しかし、まさにそれ故に、「心の道場」が「スピリチュアリズム」に
ついて述べること
については、「スピリチュアリズム」を志している人
達すべてにとって、大きな意味をもつものと感じています。

 そこで、あえて以下の3点について問いかけたいと思います。

 一つ目は、『シルバーバーチの霊訓』等の過去の『霊界通信』のみが
  真理であるということの確証
はないのではないかという点です。


 確かに、「心の道場」の提唱する『霊的真理』は、過去の厳正な手続
きによりチェックを受けた、最大公約数的なものではあります。

 ただし、それこそが真理だと言える存在は「神」のみなのではないで
しょうか。確かにシルバーバーチ級の霊は、その多くを知っているのか
も知れませんが、その知識そのものさえ、「神」の方便の一部かも知れ
ません。

 彼等自身が「霊格が違えば、霊界の認識の度合いも違う」と言ってい
るように、「高級霊」と「神」の認識の差もかけ離れているかも知れま
せん。今までの『霊界通信』にはない別の『真理』や、『真理』と思わ
れていたことが、何らかの方便である可能性もあります。

 その意味では、ケイシーを始めとする『自覚のあるライフ・リーディ
ング』や、「前世を知ることに意義」
もあるかも知れません。そして、
その問いに答えられるのは「高級霊」ではなく「神」のみではないでし
ょうか。

 二つ目は、『霊界通信』の厳格な手続きに合致しないものを、即『霊
  的真理』ではないとすること
ができるのかという点です。


 『霊界通信』で認められる様式に従えば、江原氏やケイシーのような、
本人も自覚できる「ライフ・リーディング」は全て嘘だということにな
ります。

 しかし、もともと「本人が無自覚である」という要件は、それによっ
て、「霊的現象以外にあり得ないという確証が得られる」ことを意図し
ているものではないでしょうか。

 それならば、「霊界人」がそうした確証を示す必要性がない(つまり
受け手が確実に信頼している)と意図してなされる、別のスタイルによ
る通信
も、存在しないとは言いきれないのではないでしょうか。

 三つ目は、1981年以降新たな通信がないまま、現在も『シルバーバー
  チの霊訓』の内容のみが唯一適用されるのかという点です。


 「心の道場」が一線を画している『ニューエイジ』の多くは、一般人
についても「自らの神性」である「ハイヤーセルフ」と繋がるための
「グラウンディング」を重視しています。

 しかし、これらのことは30年も前の時代の『霊界通信』では、その是
非について
語られてはいません。「語られていないから真理ではない」
とするのは、「スピリチュアリズム」が長年対峙してきた、「科学万能
主義」の観点と同じ
になってしまいます。

 願わくば、今こそ『シルバーバーチ霊』に再臨していただき、それら
の点について語っていただきたいのですが、今のところそのような機会
は得られてはいないようです。

 ★ 『シルバーバーチ』が今現れれば?

 さて、仮に『シルバーバーチ霊』を名乗る霊が、『霊界通信』で認め
られる様式で再臨
し、例えば、「本人が前世を知ることも有益である」
と語ったとしたら、どう対処するのでしょうか。

 過去の『霊的真理』の内容を重視する立場に立てば、たとえ『霊界通
信』で認められる様式で再臨しているにせよ、それは『偽の通信』とし
なければなりません。

 一方、『霊界通信』の様式を重視する立場に立てば、今までの『霊界
通信』の全てが正しいわけではないことを認めねばなりません。ここに
「ひとつの真理」のみを是とする場合の落とし穴があります。

 もちろん、『霊界通信』の信奉者は「そんなことはあり得ない」と反
論されることでしょう。しかし、その可能性が全くないとは誰も言い切
れないことです。

 「過去の教え」に固執することの弊害は、『イスラム原理主義』や
『教条主義的なキリスト諸派』が陥って来たことですし、「スピリチュアリ
ズム」こそ、それらと対峙し、より深い真理を追究してきた第一人者で
す。

 それ故、「スピリチュアリズム」の第一継承者の立場として、同じよ
うに他の主張を、「過去の教え」照らしてのみ攻撃することは、「スピ
リチュアリズム」そのものの発展の可能性を摘み取ってしまうことにな
りはしないかと思うのです。

 様々な『霊界通信』のどの部分を受け入れるべきかを最終的に判断を
下すのは、結局私たちの直感的な「神性」以外にはないのではないかと
思います。『ニューエイジ』の活動の基本は、まさにこの部分にあるの
だと思います。

 しかし、それ故、『ニューエイジ』の活動の全てが信頼に足るものと
思ってはいません。彼らの多くが「自らの神性」を信じて活動している
以上、誤ったメッセージを受け取り、発信する可能性は、洗練された
『霊界通信』以上に大きいことは間違いありません。

 その意味では、江原氏の発言内容についても、全てが正しいとは思っ
ていません
。特にテレビ等を通じてなされる発言については、マスコミ
の裏の権力に「言わされている」、或いは「言うことが出来ない」部分
慎重に判断する必要があります。

 ★ 「自らの方法に従え」

 最後に、ダライ・ラマが『ダライ・ラマ「死の謎」を説く』(角川ソ
フィア文庫)でシッダルタの言葉として述べている言葉を紹介します。

 《 仏教の悟りを求める方法や、物事への取組み、思考法は、ときと
  して近代科学のそれと非常に近い立場を採用することもある。

   基本的には仏教は、帰依心よりも事実、事象の上に思考を巡らせ
  る
ことを大切にするからだ。これは仏陀ご自身が説かれていること
  でもある。

   もし自らが探求して仏陀自身の教えの中に矛盾があると思うなら、
  自らの方法に従え
、と仏陀は説かれている。》


 まさに「仏教の創始者にして、この言葉あり」です。シッダルタ自身、
「真理」とは、人類の成長の度合いや、時代に応じて変って行くもの
と捕らえていたのだと思います。

 第十八夜以降で、「心の道場」が「仏教」の考え方を誤りとしてい
  ることについて長々と検証してきましたが、「仏教」の最大の美点
  はこの「寛容性」にあり、各時代の継承者によって、新しい解釈が
  次々となされる可能性
を秘めています。その意味で、仏教は、現行
  の『霊界通信』を超える思想を持っていると思います。)


 さて、現世にはこうした「スピリチュアリズム」の「神性の追求」に
対して、「待った」をかける存在があるように見えます。
 実はこれこそが、この「トンデモ話」の主眼点なのです。次回第二十四
は、そのきっかけとなった「広瀬隆」の著書から始めてみたいと思い
ます。



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プロフィール

握力は小学生よりない力なし。ひっそりとこのシャバの片隅でモーニングを食べている凡人です。猫、鳥、虫等、とやり合いながら暮らしています。

るんるうん

Author:るんるうん
またの名はクマネルです。ふしぎなことが好きです。着物も好きです。

たまに、魚を捌きます。猫におしっこをかけられたこともありますし、珍しい体験もあります。

たまに-クッテネル-が記事を書きます。そちらもよろしく。

いつのまにか歳をとりました。

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