2013.02.13
杜子春...
図書館に名作朗読DVDがあり、借りてみました。
芥川の杜子春が入っていました。
この話は有名で子供のころに読んだ人も多いと思います。
金にも、人にもほとほと愛想が尽きた杜子春が思ったのは、仙人になることでした。
しかし、そのためには何があってもしゃべってはならない。声をだしてはならない、との仙人との約束を守るのは大変でした。獰猛なけだもの、武器をもった神将、さまざまなものにおどされ、身を傷つけられ、しまいには命を落とし、閻魔さまのところへ...
そこでも一言も声を発しない杜子春に閻魔大王は、あることを思いつきます。畜生道に落ちた杜子春の父母を連れてきて責苦を負わせることでした。やせた馬となった両親は鞭で打たれ、責苦に会います。杜子春はそれでも我慢します。その時、どこからかかすかな声が聞こえてきます。
-しゃべりたくなければしゃべらなくていい。自分たち-馬になった両親-のことをかんがえなくてよい。お前は自分のことをかんがえればよい。お前のためなら自分はどうなってもかまわない-なんて内容のことが聞こえてきたのです。
そこで杜子春はおもわず
-お母さん-と言ってしまいました。
私はこの-お母さん-というところが好きで、その場面だけはすぐに頭に絵が浮かびます。
きっと自分の母も同じ場面があったら、同じことを言ったであろうと...そして自分も杜子春のように-おかあさん-と言ったであろうと...杜子春を読むたび、こころが熱くなります。母が亡くなりもう10年以上が過ぎ去りました。
芥川の杜子春が入っていました。
この話は有名で子供のころに読んだ人も多いと思います。
金にも、人にもほとほと愛想が尽きた杜子春が思ったのは、仙人になることでした。
しかし、そのためには何があってもしゃべってはならない。声をだしてはならない、との仙人との約束を守るのは大変でした。獰猛なけだもの、武器をもった神将、さまざまなものにおどされ、身を傷つけられ、しまいには命を落とし、閻魔さまのところへ...
そこでも一言も声を発しない杜子春に閻魔大王は、あることを思いつきます。畜生道に落ちた杜子春の父母を連れてきて責苦を負わせることでした。やせた馬となった両親は鞭で打たれ、責苦に会います。杜子春はそれでも我慢します。その時、どこからかかすかな声が聞こえてきます。
-しゃべりたくなければしゃべらなくていい。自分たち-馬になった両親-のことをかんがえなくてよい。お前は自分のことをかんがえればよい。お前のためなら自分はどうなってもかまわない-なんて内容のことが聞こえてきたのです。
そこで杜子春はおもわず
-お母さん-と言ってしまいました。
私はこの-お母さん-というところが好きで、その場面だけはすぐに頭に絵が浮かびます。
きっと自分の母も同じ場面があったら、同じことを言ったであろうと...そして自分も杜子春のように-おかあさん-と言ったであろうと...杜子春を読むたび、こころが熱くなります。母が亡くなりもう10年以上が過ぎ去りました。
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