2012.12.09
トンデモ話は奥で繋がる(186) 24.12.9
トンデモ話は奥で繋がる 「第186夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。
≪ルシファーとアーリマン ⑪≫
★ 自然災害を引き起こす力
さて第176夜では、本書『天地の未来 地震・火山・戦争』
では、今回の地震についても、光と闇の戦いの一部として、
短絡的に捉えられてしまう可能性があると言いました。
ここではまず、地震を含む『自然災害』による死が、どのよう
な経緯でもたらされているのかを、シュタイナーの説明から抜粋
してみます。
「 カルマのまっとうについては、神々が決議します。
地震・火山噴火・洪水等の自然災害は、自然法則に
則った地球進化の歩みに沿うものではありません。
地球進化の中に何かが介入してくるのです。
…人類が今日のような形の誕生と死を体験していな
かった時期には、有益で必要で有効なものでした。
古い月期においては…誕生を通して物質的な存在
に導き入れられ、そして死によって物質的な存在か
ら導き出されるという、
今日のような誕生と死を体験していませんでした。
移行は、ずっとなだらかでした。変容、メタモルフォ
ーゼのようなものでした。
月期の地上の人間は、今日の人間のように物質的
ではありませんでした。…今日の人間のように霊化
されていませんでした。
月に生きていた人類は、全く異なった自然法則の
下にありました。月の自然法則は、内的に動きが有
り、沸き立ち、波立ち、うねりました。
…自然災害が起こる時、その古い動きが地上で作
用します。そこでは通常の地球の自然法則が活動し
ているのではなく、古い月が騒ぎ出します。
…月は今日、自らにふさわしい形態で宇宙を巡っ
ていますが、地球から出て行ったあと、力を地球の
中に残しました。
かつての人類の偉大な教師であった存在達が、人
間のカルマに関連しています。彼等は人類に、原初
の偉大な叡智をもたらしました。
彼等は物質体で地上に生きたのではなく、エーテ
ル体で生きていました。彼等はある時期に地球から
出て行って、今日、月に住んでいます。
私達は、死と誕生の時期の初めに、彼等に会いま
す。彼等は心魂的・精神的な文字を用いて、宇宙エ
ーテルの中に人間のカルマを書き込みます。
しかし、宇宙の中で反逆が企てられる、と私は言
いたく思います。
その結果、今日の月だけが利用されるのではなく、
地球の中に残された騒がしい月的なものも利用され
るに至ります。
それはアーリマン的な諸力に利用されます。アー
リマン的な諸力は、そこで人類の生命に介入します。
自然災害が起こった時、アーリマン的な諸力は、
悦楽に満足した顔つきで、地球の深みから現れ出ま
す。
(シュタイナー『天地の未来 地震・火山・戦争』
pp72-73《閏月社(西川隆範訳)》より抜粋転載)
このようにシュタイナーは、人間を死に追いやるような自然災
害は、我々の前に古い月の時代を生きていた人間存在の、変
容方法の名残だと言います。
従って、自然災害による死は、今日のような誕生と死をもって物
質世界に行き来する私達に対して、その進化を指導するために
用意されたカルマでは無いとしています。
しかし、シュタイナーが『宇宙の中の反逆』と呼ぶ事態によって、
古い月の力が呼び起こされ、アーリマンが人類の生命に介入
する機会を与えてしまうということです。
★
しかし、アーリマンが直接、古い月の力を呼び起こすのでは
ありません。彼等はその力を利用するだけです。それでは一体何
がその力を呼び起こすのでしょうか。
「 ある人々のグループが熱狂的に発展させる情動に
目を向けて見ましょう。そこでは、人間から発する
ものだけが作用します。
人間は完全に非現実の中に生き、そして、破壊的
な作用を引き起こします。
…そのような関連に属する人々が、死の扉を通る
時に何が起こるか見てみましょう。
…自然災害と文明災害(=交通災害等)の場合、
地上から精神世界に運び込まれるのは、いつも明る
さです。
文明の過ちからは、精神世界に闇が持ち込まれま
す。人々は死の扉を通って、重く暗い雲の中を歩い
ていくように、精神世界に入っていきます。
ルシファーが地上の人間の情動の中にともした光
が、人間が死の扉を通って精神世界に入った時、精
神世界における最も濃い闇として作用します。
人間の内面から発する力、人間自身の中でのみ作
用すべき情動が精神世界の中に運び込まれ、精神世
界の中で作用します。
その力はアーリマンによって精神世界で変形され、
まだ地球の中に存在している月の進化のために使わ
れます。
ここでは本当に、ルシファーがアーリマンと手を
結びます。
…私達は、地球のカルマ、民族のカルマ、そして、
人類のカルマと地球のカルマに結びついた個人の
カルマついて、問いを発することを学びます。
古い文化が、人間の情動によって破壊され、野生
の本能が空想的に新しいものを創造しようとしなが
ら、
破壊的にしか作用できない地域における、ルシフ
ァーの働きの中に、私達は原因を探す必要がありま
す。」
(シュタイナー『天地の未来 地震・火山・戦争』
pp94-95《閏月社(西川隆範訳)》より抜粋転載)
現世には、『アーリマンに魅入られ、幻想と幻像の世界を権
力の拠り所とし、文明の過ちを創り出す人々』も存在していま
す。
そして、彼等が精神世界に持ち込む、ルシファーに灯された情
動の光を利用して、アーリマンが、過ぎ去った古い月期の自然法
則―火山噴火と地震を引き起こすのです。
つまり、真に火山噴火や地震を引き起こしているのは、アーリマ
ンではなく、我々の一部の人々による、誤った文明への情動だ
と、シュタイナーは言うのです。
しかし我々は、それらの人々とも、同じ人類のカルマを共有し
ています。
つまり、一歩進めて考えてみると、「罪を憎んで人を憎まず」の言どおり、
アーリマンに魅入られた人たちについても、そのカルマに由来する行為
の個別の責任は無いのです。
何故なら、我々の魂、強いては全ての存在の魂は、その根源において
は繋がった一つのものであり、その分岐した一つの魂が、たまたまそ
の役割を背負ったのに過ぎないからです。
どんなに憎い悪人であっても、彼はその役割を演じている「役者」に過
ぎず、お互いに自分自身の成長のための「人生芝居」を演じている一人
なのです。
しかし、その行為そのものは「邪」なるものであり、それを放置してお
くことは、我々人類のカルマの進化を妨げていることになってしまい
ます。
従って、彼等の「誤った文明への情動」に対しては、「無関心」で
いるのではなく、「悪いもの」として、それを改める方向に働きかけるべ
きなのです。
小生は、これがキリストの解く「汝の隣人を愛せよ」の本当の意味
ではないかと思います。あくまでも愛すべきは「役者」その人であって、
「役柄」まで容認するものではないのです。
さて、続きは次回第187夜でお話しします。
( 追伸 )
中曽根君、君にはアーリマン男優賞を
授けよう。
目次のペーシへはこちらから
-弟子のクッテネルがお送りします。
≪ルシファーとアーリマン ⑪≫
★ 自然災害を引き起こす力
さて第176夜では、本書『天地の未来 地震・火山・戦争』
では、今回の地震についても、光と闇の戦いの一部として、
短絡的に捉えられてしまう可能性があると言いました。
ここではまず、地震を含む『自然災害』による死が、どのよう
な経緯でもたらされているのかを、シュタイナーの説明から抜粋
してみます。
「 カルマのまっとうについては、神々が決議します。
地震・火山噴火・洪水等の自然災害は、自然法則に
則った地球進化の歩みに沿うものではありません。
地球進化の中に何かが介入してくるのです。
…人類が今日のような形の誕生と死を体験していな
かった時期には、有益で必要で有効なものでした。
古い月期においては…誕生を通して物質的な存在
に導き入れられ、そして死によって物質的な存在か
ら導き出されるという、
今日のような誕生と死を体験していませんでした。
移行は、ずっとなだらかでした。変容、メタモルフォ
ーゼのようなものでした。
月期の地上の人間は、今日の人間のように物質的
ではありませんでした。…今日の人間のように霊化
されていませんでした。
月に生きていた人類は、全く異なった自然法則の
下にありました。月の自然法則は、内的に動きが有
り、沸き立ち、波立ち、うねりました。
…自然災害が起こる時、その古い動きが地上で作
用します。そこでは通常の地球の自然法則が活動し
ているのではなく、古い月が騒ぎ出します。
…月は今日、自らにふさわしい形態で宇宙を巡っ
ていますが、地球から出て行ったあと、力を地球の
中に残しました。
かつての人類の偉大な教師であった存在達が、人
間のカルマに関連しています。彼等は人類に、原初
の偉大な叡智をもたらしました。
彼等は物質体で地上に生きたのではなく、エーテ
ル体で生きていました。彼等はある時期に地球から
出て行って、今日、月に住んでいます。
私達は、死と誕生の時期の初めに、彼等に会いま
す。彼等は心魂的・精神的な文字を用いて、宇宙エ
ーテルの中に人間のカルマを書き込みます。
しかし、宇宙の中で反逆が企てられる、と私は言
いたく思います。
その結果、今日の月だけが利用されるのではなく、
地球の中に残された騒がしい月的なものも利用され
るに至ります。
それはアーリマン的な諸力に利用されます。アー
リマン的な諸力は、そこで人類の生命に介入します。
自然災害が起こった時、アーリマン的な諸力は、
悦楽に満足した顔つきで、地球の深みから現れ出ま
す。
(シュタイナー『天地の未来 地震・火山・戦争』
pp72-73《閏月社(西川隆範訳)》より抜粋転載)
このようにシュタイナーは、人間を死に追いやるような自然災
害は、我々の前に古い月の時代を生きていた人間存在の、変
容方法の名残だと言います。
従って、自然災害による死は、今日のような誕生と死をもって物
質世界に行き来する私達に対して、その進化を指導するために
用意されたカルマでは無いとしています。
しかし、シュタイナーが『宇宙の中の反逆』と呼ぶ事態によって、
古い月の力が呼び起こされ、アーリマンが人類の生命に介入
する機会を与えてしまうということです。
★
しかし、アーリマンが直接、古い月の力を呼び起こすのでは
ありません。彼等はその力を利用するだけです。それでは一体何
がその力を呼び起こすのでしょうか。
「 ある人々のグループが熱狂的に発展させる情動に
目を向けて見ましょう。そこでは、人間から発する
ものだけが作用します。
人間は完全に非現実の中に生き、そして、破壊的
な作用を引き起こします。
…そのような関連に属する人々が、死の扉を通る
時に何が起こるか見てみましょう。
…自然災害と文明災害(=交通災害等)の場合、
地上から精神世界に運び込まれるのは、いつも明る
さです。
文明の過ちからは、精神世界に闇が持ち込まれま
す。人々は死の扉を通って、重く暗い雲の中を歩い
ていくように、精神世界に入っていきます。
ルシファーが地上の人間の情動の中にともした光
が、人間が死の扉を通って精神世界に入った時、精
神世界における最も濃い闇として作用します。
人間の内面から発する力、人間自身の中でのみ作
用すべき情動が精神世界の中に運び込まれ、精神世
界の中で作用します。
その力はアーリマンによって精神世界で変形され、
まだ地球の中に存在している月の進化のために使わ
れます。
ここでは本当に、ルシファーがアーリマンと手を
結びます。
…私達は、地球のカルマ、民族のカルマ、そして、
人類のカルマと地球のカルマに結びついた個人の
カルマついて、問いを発することを学びます。
古い文化が、人間の情動によって破壊され、野生
の本能が空想的に新しいものを創造しようとしなが
ら、
破壊的にしか作用できない地域における、ルシフ
ァーの働きの中に、私達は原因を探す必要がありま
す。」
(シュタイナー『天地の未来 地震・火山・戦争』
pp94-95《閏月社(西川隆範訳)》より抜粋転載)
現世には、『アーリマンに魅入られ、幻想と幻像の世界を権
力の拠り所とし、文明の過ちを創り出す人々』も存在していま
す。
そして、彼等が精神世界に持ち込む、ルシファーに灯された情
動の光を利用して、アーリマンが、過ぎ去った古い月期の自然法
則―火山噴火と地震を引き起こすのです。
つまり、真に火山噴火や地震を引き起こしているのは、アーリマ
ンではなく、我々の一部の人々による、誤った文明への情動だ
と、シュタイナーは言うのです。
しかし我々は、それらの人々とも、同じ人類のカルマを共有し
ています。
つまり、一歩進めて考えてみると、「罪を憎んで人を憎まず」の言どおり、
アーリマンに魅入られた人たちについても、そのカルマに由来する行為
の個別の責任は無いのです。
何故なら、我々の魂、強いては全ての存在の魂は、その根源において
は繋がった一つのものであり、その分岐した一つの魂が、たまたまそ
の役割を背負ったのに過ぎないからです。
どんなに憎い悪人であっても、彼はその役割を演じている「役者」に過
ぎず、お互いに自分自身の成長のための「人生芝居」を演じている一人
なのです。
しかし、その行為そのものは「邪」なるものであり、それを放置してお
くことは、我々人類のカルマの進化を妨げていることになってしまい
ます。
従って、彼等の「誤った文明への情動」に対しては、「無関心」で
いるのではなく、「悪いもの」として、それを改める方向に働きかけるべ
きなのです。
小生は、これがキリストの解く「汝の隣人を愛せよ」の本当の意味
ではないかと思います。あくまでも愛すべきは「役者」その人であって、
「役柄」まで容認するものではないのです。
さて、続きは次回第187夜でお話しします。
( 追伸 )
中曽根君、君にはアーリマン男優賞を
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