2012.12.02
トンデモ話は奥で繋がる(185) 24.12.2
トンデモ話は奥で繋がる 「第185夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。
≪ルシファーとアーリマン ⑩≫
★ 魂の争奪戦
これまでお話ししたように、ルシファーとアーリマンは、全く違
った目的で、我々の魂を狙っています。その意味では、2つの存
在は、互いに背反する利害関係にあると言えます。
「 地上の人類の周囲に、実際、2つの軍勢がいます。
空気の中の軍勢(ルシファー)は人間を道徳的にし
たいと思っており、人間を地表から上空へと引き離し
ます。
地下のアーリマン的存在は、人間を引きずり下ろし、
人間をいつまでも地球にとどめようとします。
この2種類の存在が、鉱物界、植物界、動物界、そ
して通常の物質的人間界にもいます。
人間が過度に衝動・情動・欲望に耽らなければ、彼
等は互いにうまく折り合うに違いありません。
キリスト教において父なる神と名づけられる存在が、
鉱物・植物・動物、そして外的な動物的・物質的人間
に、太古に平和を贈りました。
…そこでは、人間は衝動・情動・欲望に感染しませ
んでした。…しかし、人体が心魂に浸透される瞬間に
注目すると、
ルシファー存在が、アーリマン存在に
『 我々は鉱物・植物・動物、そして、まだ熟考せず
に動物のように生きていた、太古の無意識的な人
間のことでは争わない。
しかし、自己意識を獲得した人間をめぐっては、
我々は血みどろになって戦おう 』
と言っているのが見えます。人間をめぐって、空気・
火存在と、土・水存在の間で恐ろしい戦いが行われ
ます。それを人間は見なくてはなりません。
今日、人類は外的な自然の認識に関しては大きな
成果を挙げています。そこでは、ルシファー存在とア
ーリマン存在が協調しています。
しかし、人間は、感覚界の彼方に生きるもの、超感
覚的自然と感覚より下の自然については何も知りま
せん。
この2つの領域が、人間をめぐって激しく戦う存在
達を隠しています。」
(シュタイナー『天地の未来 地震・火山・戦争』
pp72-73《閏月社(西川隆範訳)》より抜粋転載)
我々人間存在は、アトランティスの時代に『自我』を獲得した瞬
間から、ルシファーとアーリマンの魂の争奪戦に巻き込まれ
ていると、シュタイナーは述べています。
彼等に共通しているのは、我々の進化を『地球紀』の段階で
留め、それぞれのお気に入りのしもべとして、自分達の陣営に
引き入れようとすることです。
一方で、我々が現実の世界と感じている『外的な自然』につい
ては、我々をそれに固執させるべく、ルシファーとアーリマンは
協調して、より完璧な造形を我々の前に見せるのです。
しかし、それは全て、霊的な世界には持ち込めない虚構の世
界です。我々は、少なくとも死の瞬間までには、それらの世界
への固執を断ち切る必要があるのです。
★ アーリマンのカルマ
さて、スピリチュアリズムにおいては、カルマと言えば、我々の
一人ひとりが別々に持つものとして説かれますが、シュタイナ
ーは、我々が共通に持つカルマにも言及しています。
そして、それはしばしば、個々人が前世において生成し、現世
に予定してきた運命を超えて、特定のグループや民族全体に
関わる場合があると言います。
そしてさらに、カルマは人間以外の存在にも存在し、我々の
運命はそれらのカルマとの関係にも巻き込まれていくと、以下
のように述べています。
「 あらゆる種類の存在がカルマを有します。ある存在
のカルマはこうであり、別の存在のカルマはそれとは
違います。
しかし、カルマは存在のあらゆる領域を貫いていき、
…場合によっては、個々のカルマが全体のカルマの巻
き添えになります。
全体の中にいる個人のカルマは無垢なことがありま
す。しかし、全体のカルマの中にいるために、その人
に不幸が降りかかることがあります。
…あるグループが謂われなく全体のカルマに遭遇し、
第一に責任ある人はそのカルマに遭遇しなかった、と
いうことが有り得ます。
唯一言えるのは、『個人のカルマは、謂われなくあ
れこれの出来事に遭遇しても、全て埋め合わされる』
ということです。
…人間は個々の独立した存在では無い、ということ
を忘れてはなりません。どの個人も人類のカルマを共
にする、ということに注意する必要があります。
(さらに)人間は人類に属しているとともに、物質界に
歩み入っていない存在達にも属している、ということも
忘れてはなりません。
アーリマンのカルマはアトランティス時代後半以後、
人類のカルマに結びついています。
アーリマンは、人間に感覚世界についての幻想と幻
像をもたらすために、人体の中に働きかけます。」
(シュタイナー『天地の未来 地震・火山・戦争』
pp36-38《閏月社(西川隆範訳)》より抜粋転載)
現世の不条理な災難の多くは、こうした集合的なカルマに巻
き込まれることによって起こり、しかもその元凶となった張本人が
全く被害を受けない場合がしばしば起こります。
しかし、それらの不条理の清算は、いくつかの転生の中できっ
ちり埋め合わされるのです。…といっても、それを自身で確認する
方法は無いのが恨めしいところではありますが。
さらに、我々の運命に大きく介入して来るアーリマン自身も、我
々と同じく独自のカルマがを背負った存在であるということです。
そして、アトランティス期以降、自我を持った我々人類は、アーリ
マンとの関わりを持ち、様々な形でアーリマンに由来するカルマ
を積み、若しくは解消しているのです。
さて、続きは次回第186夜でお話しします。
( 追伸 )
中曽根君、現世のツケを解消する日を
楽しみにしてくれたまえ。
目次のペーシへはこちらから
-弟子のクッテネルがお送りします。
≪ルシファーとアーリマン ⑩≫
★ 魂の争奪戦
これまでお話ししたように、ルシファーとアーリマンは、全く違
った目的で、我々の魂を狙っています。その意味では、2つの存
在は、互いに背反する利害関係にあると言えます。
「 地上の人類の周囲に、実際、2つの軍勢がいます。
空気の中の軍勢(ルシファー)は人間を道徳的にし
たいと思っており、人間を地表から上空へと引き離し
ます。
地下のアーリマン的存在は、人間を引きずり下ろし、
人間をいつまでも地球にとどめようとします。
この2種類の存在が、鉱物界、植物界、動物界、そ
して通常の物質的人間界にもいます。
人間が過度に衝動・情動・欲望に耽らなければ、彼
等は互いにうまく折り合うに違いありません。
キリスト教において父なる神と名づけられる存在が、
鉱物・植物・動物、そして外的な動物的・物質的人間
に、太古に平和を贈りました。
…そこでは、人間は衝動・情動・欲望に感染しませ
んでした。…しかし、人体が心魂に浸透される瞬間に
注目すると、
ルシファー存在が、アーリマン存在に
『 我々は鉱物・植物・動物、そして、まだ熟考せず
に動物のように生きていた、太古の無意識的な人
間のことでは争わない。
しかし、自己意識を獲得した人間をめぐっては、
我々は血みどろになって戦おう 』
と言っているのが見えます。人間をめぐって、空気・
火存在と、土・水存在の間で恐ろしい戦いが行われ
ます。それを人間は見なくてはなりません。
今日、人類は外的な自然の認識に関しては大きな
成果を挙げています。そこでは、ルシファー存在とア
ーリマン存在が協調しています。
しかし、人間は、感覚界の彼方に生きるもの、超感
覚的自然と感覚より下の自然については何も知りま
せん。
この2つの領域が、人間をめぐって激しく戦う存在
達を隠しています。」
(シュタイナー『天地の未来 地震・火山・戦争』
pp72-73《閏月社(西川隆範訳)》より抜粋転載)
我々人間存在は、アトランティスの時代に『自我』を獲得した瞬
間から、ルシファーとアーリマンの魂の争奪戦に巻き込まれ
ていると、シュタイナーは述べています。
彼等に共通しているのは、我々の進化を『地球紀』の段階で
留め、それぞれのお気に入りのしもべとして、自分達の陣営に
引き入れようとすることです。
一方で、我々が現実の世界と感じている『外的な自然』につい
ては、我々をそれに固執させるべく、ルシファーとアーリマンは
協調して、より完璧な造形を我々の前に見せるのです。
しかし、それは全て、霊的な世界には持ち込めない虚構の世
界です。我々は、少なくとも死の瞬間までには、それらの世界
への固執を断ち切る必要があるのです。
★ アーリマンのカルマ
さて、スピリチュアリズムにおいては、カルマと言えば、我々の
一人ひとりが別々に持つものとして説かれますが、シュタイナ
ーは、我々が共通に持つカルマにも言及しています。
そして、それはしばしば、個々人が前世において生成し、現世
に予定してきた運命を超えて、特定のグループや民族全体に
関わる場合があると言います。
そしてさらに、カルマは人間以外の存在にも存在し、我々の
運命はそれらのカルマとの関係にも巻き込まれていくと、以下
のように述べています。
「 あらゆる種類の存在がカルマを有します。ある存在
のカルマはこうであり、別の存在のカルマはそれとは
違います。
しかし、カルマは存在のあらゆる領域を貫いていき、
…場合によっては、個々のカルマが全体のカルマの巻
き添えになります。
全体の中にいる個人のカルマは無垢なことがありま
す。しかし、全体のカルマの中にいるために、その人
に不幸が降りかかることがあります。
…あるグループが謂われなく全体のカルマに遭遇し、
第一に責任ある人はそのカルマに遭遇しなかった、と
いうことが有り得ます。
唯一言えるのは、『個人のカルマは、謂われなくあ
れこれの出来事に遭遇しても、全て埋め合わされる』
ということです。
…人間は個々の独立した存在では無い、ということ
を忘れてはなりません。どの個人も人類のカルマを共
にする、ということに注意する必要があります。
(さらに)人間は人類に属しているとともに、物質界に
歩み入っていない存在達にも属している、ということも
忘れてはなりません。
アーリマンのカルマはアトランティス時代後半以後、
人類のカルマに結びついています。
アーリマンは、人間に感覚世界についての幻想と幻
像をもたらすために、人体の中に働きかけます。」
(シュタイナー『天地の未来 地震・火山・戦争』
pp36-38《閏月社(西川隆範訳)》より抜粋転載)
現世の不条理な災難の多くは、こうした集合的なカルマに巻
き込まれることによって起こり、しかもその元凶となった張本人が
全く被害を受けない場合がしばしば起こります。
しかし、それらの不条理の清算は、いくつかの転生の中できっ
ちり埋め合わされるのです。…といっても、それを自身で確認する
方法は無いのが恨めしいところではありますが。
さらに、我々の運命に大きく介入して来るアーリマン自身も、我
々と同じく独自のカルマがを背負った存在であるということです。
そして、アトランティス期以降、自我を持った我々人類は、アーリ
マンとの関わりを持ち、様々な形でアーリマンに由来するカルマ
を積み、若しくは解消しているのです。
さて、続きは次回第186夜でお話しします。
( 追伸 )
中曽根君、現世のツケを解消する日を
楽しみにしてくれたまえ。
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