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05
   

トンデモ話は奥で繋がる(27) 22.5.8

トンデモ話は奥で繋がる 「第二十七夜」
-弟子のクッテネルがお送りします。

≪原子力発電のウソに気をつけろ④≫

★ 大橋巨泉の「セミリタイア」

 1960年代から80年代にかけて、 『11PM』の司会を皮切り
に、『クイズダービー』や『世界まるごとHOWマッチ』などの数々
の高視聴率番組の司会者として名を馳せた「大橋巨泉」は、1990
年3月
、自ら「セミリタイア」という造語を残し、56歳でテレビ、
ラジオの全てのレギュラー番組を降板しました。

 ウィキペディア中の文面では、50歳には既にリタイアの計画があ
り、「司会業は長くやるものではない」との信念のもとでのこととな
っているが、小生はもうひとつの理由があると思っています。

 ウィキペディアで彼のテレビ番組の出演リストをみますと、セミリ
タイアの直前まで司会をしていた番組のひとつに
巨泉のこんなモノいらない!?(日本テレビ) 1987年10月~1989年9月」
があります。

 クリックして当該記事の文面をみると、「番組の終焉・その後」と
いうパラグラフに、

 『1989年ごろに入ってから取り上げるネタがなくなりマンネリ化
  も出始め、巨泉サイドからも降板の申し出があったため、1989
  年9月
に終了した(後に芸能界からセミリタイヤする遠因となる)』
とあります。ちなみに、最終回は「国境」となっています。

 実は、小生はこの番組の「レギューラー視聴者?」で、当時からすると、
相当「タブー」に近い「不必要なもの」へのコメントもあり、毎回ほぼ欠
かさず見ていました。そして、放送開始時期が「チェルノブイリ原発事故」
の約1年後
で、次々と真相が明るみに出る中、いつか番組で取り上げてく
れることを期待していました。

 そして、ついに「原子力発電」が取り上げられました。(結果的に番組
終焉の2、3回前の回だったと思います。)冒頭で大橋氏は「いつかはコレ
を取り上げたいと思っていた。」と切り出し、1時間という制限の中、主
として廃棄物処理の問題をクローズアップしていました。

 ★ 「確信犯」か「見せしめ役」か

 そして、その数ヶ月後、大橋氏は突然全てのレギュラー番組を降板しま
したのです。海外の自店舗の経営で、優雅な暮らしをしていたとは言え、
その後、たまのゲスト出演はあるものの、レギュラー的な番組とは無縁と
なっています。

 以前、某ニュースキャスターが、反原発発言がもとで降板した(と噂さ
れる)ケースもありましたが、「原発」の事故報道はともかく、小生が知
りうる限りで、正面から「反原発」のテーマを取り上げた番組を他に知り
ません。

 大橋氏本人も、その後の進退については、充分承知の上でのことだった
だろうと思います。それが「置き土産」的な確信犯だったのか、或いは、
「チェルノブイリ原発事故」以降燻っていた「良心的報道への衝動」に対
する、「見せしめ的な牽制劇」として仕組まれたものなのかはわかりませ
んが、テレビ局のタブ-のひとつであることには間違いありません。

 ★ アトムボーイ中曽根

 さて、前二十六夜で、「その状況」が「この段階に至った」と感じた、
青年政治家は、当時36歳。以後、正力松太郎とともに原発推進派の両軸
と称され、昭和34年(41歳)で原子力委員会の委員長となっています。

 昭和49年には、三木内閣で「自民党幹事長」に就任しますが、この頃
次女の美恵子が、鹿島建設の御曹司・渥美直紀と婚姻しています。
 鹿島建設は原子力発電所建設の最大の利権をもつゼネコンで、6,00
0億円を超える建設費となった「もんじゅ」の建設にも参加しています。

 まさに、鉄腕アトム顔負けの「原子力エネルギー100%」男・中曽根
はこれを契機に政界の頂点へと駆け上ってゆくこととなります。
 同時に、以後彼等を含めた「原子力産業」の権力者は、ジャーナリズム
の中枢
をその傘下に収めていきます。

 ★ 新聞社・テレビ局・原子力のつながり

 ここで再び広瀬隆の『危険な話』から、「チェルノブイリ原発事故」当
時のジャーナリズムの内幕について記載してみたいと思います。

 まず、日本の各民放テレビ局は、資本的に各新聞社と繋がっています。

             (東京近郊)    (大阪近郊)  (名古屋近郊)
 読売新聞社…   日本テレビ     読売テレビ   中京テレビ
 毎日新聞社…   TBS         毎日放送    中部日本放送
 産経新聞社…   フジテレビジョン  関西テレビ   東海テレビ
 朝日新聞社…   テレビ朝日     朝日放送    名古屋テレビ
 日本経済新聞社… テレビ東京    テレビ大阪   テレビ愛知


 また、各新聞社やテレビ局の主要ポストに、必ず原子力の推進者電力会
社の会長・社長
が就任しています。当時の例では以下のとおりです。

 正力松太郎…読売新聞社主…日本テレビ初代社長…原子力委員会委員長

 芦原義重…毎日新聞社発起人…関西電力会長

 稲葉秀三 …サンケイ新聞社長…日本原子力産業協会(旧原産会議)
                     常任理事


 渡辺誠毅…朝日新聞社長…日本原子力産業協会理事

 岸田純之助…朝日新聞社論説主幹…原子力委員会参与

 円城寺次郎…日本経済新聞会長…日本原子力産業協会副会長

 小林庄一郎…テレビ大阪重役…関西電力会長

 田中精一…東海テレビ重役…中部電力社長

等と記載されています。岸田純之助いたっては、「原発に敗退する記事は
書いてはならない」という通達
まで出したそうです。
 一方、NHKは大丈夫かというと、状況は同じだったのです。

 平岩外四…NHK経営問題委員…東京電力会長

 緒方 彰…NHK解説委員…日本原子力産業協会理事

 十返千鶴子…NHK放送番組向上委員…日本原子力文化振興財団理事

 田中武志…NHK理事・放送総局長…日本原子力文化振興財団理事


 これら蒼々たるメンバーが、記者の取材内容をチェックしていては、
公正なニュースが流されるはずがありません。無論、誤って流される可
能性もあるでしょうが、その際の末路を思えば、そうしたことのないよ
う、ジャーナリズム自ら、末端に至るまで幾重にもチェックされている
ことでしょう。

 ★ 「その状況」が「この段階に至った」とは?

 さて、アトムボーイが奇怪な代名詞で語ったものは何でしょうか。

 アメリカが昭和20年に世界初の原子爆弾を広島へ投下したわずか
4年後の昭和24年、スターリン指揮下のソ連が原爆を完成させます。
 続いて昭和27年、今度はアメリカは水爆を完成させると、翌28
年には再びソ連が続き
ます。その差はわずか1年。つまり、核兵器の
製造力が、世界的に広まりつつある時代に突入したのです。

 そして、昭和28年12月8日の国連会議で、アメリカのアイゼン
ハワー大統領は「平和のための原子力」を訴える演説をします。その
趣旨は、

 『原子力開発は、平和利用のために使用すべきであり、これ以上の
  核兵器の拡散は望まない。新たな核兵器保有国が出現しないよう、
  米ソ共同で監視しよう。しかし、平和利用を望む国に対しては、
  我々がその使用を保証しよう』


というものでした。言い換えれば、

 『核兵器の技術開発は米ソ以外はしてはならないが、平和利用のために
  もっと原子力を使用しろ


という「商業利用」への暗黙の圧力をかけてきたのです。それならば、
アメリカの核の傘下にいる日本は真っ先に応えなければならない、これ
がアトムボーイの代名詞の内容ではないかと思われます。

 ところが、商業利用といっても、日本産のウラン鉱石は、かつて岡山と
鳥取の県境にある「人形峠鉱山」でわずかに産出できたのみで、ほぼ全量
輸入
することになります。

 では、どこが供給しているのか、次回第二十八夜でお話してゆこうと思
います。


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握力は小学生よりない力なし。ひっそりとこのシャバの片隅でモーニングを食べている凡人です。猫、鳥、虫等、とやり合いながら暮らしています。

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またの名はクマネルです。ふしぎなことが好きです。着物も好きです。

たまに、魚を捌きます。猫におしっこをかけられたこともありますし、珍しい体験もあります。

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